X(旧ツィッター)の新方針 数百万人のプライバシー侵害のおそれ

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2023年10月 6日
[国際事務局発表ニュース]
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ソーシャルメディアのX(旧ツィッター)社は、利用者の生体情報の収集と暗号化されたメッセージの入手を可能とするプライバシーポリシーを導入した。

個人の身体的特性に関わる幅広い用語である「生体情報」については、同社に明確な説明が求められる。

X社は、生体情報の取得に際し利用者に同意を求めるというが、プライバシーの権利が侵害される危険性は排除できない。また、生体情報がどのように蓄積されるか、収集された情報が違法な目的に使用されないための安全対策を取るのか、明らかにしていない。

Xの利用者が5億人を超える中、慎重な取り扱いが求められる個人情報をシステム全体で収集すれば、情報とプライバシーを保護する上で重大なリスクを背負う。

さらに懸念されるのが、利用者の位置情報と投稿内容の収集であり、大規模な監視につながるおそれがある。

また、利用者の情報はXの機械学習や人工知能のトレーニングに利用される可能性がある。問題は、自分の情報がこの種のトレーニング目的に使用されることに同意するかどうか、利用者が明確な形で尋ねられるわけではないことだ。

Xは、表現の自由を促進するプラットフォームだと主張するが、野放図に利益を追求する手法は、個人の権利に重大なリスクになる。

背景情報

イーロン・マスク氏は昨年ツイッターを買収し、今年7月に名称をXに変更した。

新方針は9月29日に発効される。

新方針で新たに導入されたのは生体情報の収集だけではない。ユーザーの職歴情報の収集、さらに「安全上の理由」から暗号化されたメッセージを共有する規定がある。X社の方針によれば、暗号化されたメッセージとダイレクトメッセージの使用に関連するメタデータ(メッセージの内容、受信者情報、送信日時など)を収集する。

アムネスティ国際ニュース
2023年9月29日

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