- 2026年7月16日
- [国際事務局発表ニュース]
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マルコ・ルビオ米国務長官が、国際刑事裁判所(ICC)の「活動能力」を「体系的に無力化」する方針を発表した。
国務長官によるICCへの忌むべき攻撃は、国際司法やルールに基づく秩序という理念そのもの、そして過去80年間にわたり世界の平和と安定を確保するために丹念に築き上げられてきた国際機関に対する、トランプ政権による一連の攻撃の一環だ。こうした攻撃は激化しており、ICCの存在を脅かしている。今回の件は、ICCの副検察官がチャドを訪れ、スーダンにおける戦争犯罪や残虐行為の被害者であるダルフールの人びとと面会していた、まさにその日だった。被害者たちが正義を求めている一方で、米国政府は、正義を実現するための世界で最も重要な仕組みの一つを弱体化させようとしているのだ。
ICCの信用を傷つけようとしたルビオ国務長官は、かえって、「行動する力を持つ者たちが行動しない場合に、責任追及を確実にする」というICC本来の目的を浮き彫りにしてしまった。彼の主張は、自分たちの不正行為を暗に認めているようにも聞こえる。エルサルバドルへの強制送還により刑務所での拷問に人びとを追いやり、カリブ海と東太平洋地域の空爆で超法規的な殺人を行うなど、国際法上の犯罪に相当し得る行為について、米当局者がいつか責任を問われるかもしれないという懸念を示唆しているのだ。ルビオ長官がICCを恐れるとしたら、米当局者が米国外でこうした犯罪を行っており、しかも米国政府にはその責任を追及する意思がないからとしか考えられない。
ICCは、世界中の残虐行為の被害者に正義をもたらし、強大な権力を持つ加害者に犯罪の責任を問うために存在する。ICCや関連組織に対する制裁の強化、ICC職員へのビザ取り消しや渡航禁止、他国にICC脱退や反対を求める外交的圧力の強化など、米国政府は、世界をルールも司法もない場にしようとする動きを一段と強めている。
もし他国がこうした圧力に屈すれば、法の支配が損なわれ、罪を犯した者が責任を問われず、不正義が横行する新たな時代を受け入れることになる。今こそ、迎合ではなく、抵抗すべき時だ。
米政府の姿勢を容認することは、加害者をより一層増長させ、さらなる武力紛争や、権力を持つ指導者による自国・他国の人びとに対するさらなる犯罪へと道を開くだけである。アムネスティはすべての国に対し、トランプ政権によるICCおよび人権を保護するあらゆる国際機関に対する攻撃に対し、共同で、そして個別にも、断固として抵抗するよう呼びかける。また、各国はICCへの支持をあらためて表明するとともに、いわゆる「ブロッキング規制」(他国の法律や経済制裁が自国や自国企業に及ぶことを阻止するための国内法や規制による対抗措置)など、実効的な法的・立法上の措置を講じ、米国による制裁が人びとに及ぼす影響を軽減しなければならない。
米国による過去の制裁や攻撃に対して各国が行動を起こさずに消極的な対応に始終したことが、米国を勢いづかせているのだ。人類のために、被害者の正義への希望のために、そして持続的な世界の平和と安全の実現に向けて、国際社会は団結し、ホワイトハウスや米国務省による威圧的な姿勢に立ち向かい、国際法の支配を守るべきだ。最も大きな権力を持つ者ほど法的責任が最も軽いという現実を、私たちは決して容認してはならない。
アムネスティ国際ニュース
2026年7月14日



