酷暑があぶり出す人権危機 企業の強欲さと政府の不作為で気候変動が深刻化

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2026年8月 5日
[国際事務局発表ニュース]
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トピック:気候変動と人権

世界中で酷暑により広範囲にわたる山火事、干ばつ、洪水などが起きているが、これは単なる気象現象というだけでなく、政治的な選択の結果でもある。企業の強欲さと政府の責任放棄によって悪化した気候変動は、人びとの権利、生命、生活手段を脅かし、生命、健康、住居、水と衛生、食料、教育、健全な環境に対する権利を危機にさらしている。これは人権上の緊急事態だ。酷暑は単独の災害ではなく、さまざまな人権被害を連鎖的に拡大させている。多くの政府や企業が気候変動対策を縮小させている一方で、世界中でますます多くの人が、気候変動に起因する異常気象を経験している。こうした気象現象は人生を一変させ、多くの場合、命さえ奪っている。

熱波は直接、命を奪うだけでなく、山火事を激化させ、大気汚染を悪化させ、土地を乾燥させ、降雨パターンを乱し、ある地域では干ばつを深刻化させ、別の地域では洪水の危険性を高めている。こうした被害は、化石燃料業界の強大な利益を擁護し責任追及を免れさせようと、気候科学を攻撃し、抗議活動を制限し、気候に関する偽情報を拡散するなどの権威主義的な手法によって、さらに深刻なものとなっている。

各国政府は、早期警報システム、安全な住居、水の確保、暑さからの保護などの適応策や気候変動に強い公共サービスを確立して、今すぐ人びとを守らなければならない。それだけでなく、深刻化するこの危機の根本原因にも立ち向かう必要がある。多額の公的補助金や政治的な後ろ盾もあって化石燃料企業が利益を上げ続けている一方で、同産業が引き起こした被害に苦しんでいるのは地域社会だ。各国政府は、汚染者に責任を負わせ、気候科学と市民社会の活動空間を守り、誰一人取り残さない、完全かつ迅速で公正な化石燃料の段階的廃止を、十分な資金を投じて実現しなければならない。

背景情報

世界保健機関(WHO)によれば、気候変動の影響により、世界のあらゆる地域で酷暑にさらされる人びとの数が急増している。気候変動による平均気温の上昇に伴い、極端な気温、熱波、山火事、記録的な高温が発生するリスクが高まっている。

7月は、米国、チュニジア、中東、トルコ、バングラデシュで極端な熱波が報告され、イングランドの半分以上が干ばつ状態にある。今年、世界中で熱波に関連する多数の死者が報告されているほか、現在、ヨーロッパ、北アフリカ、カナダ全域で広範囲にわたる山火事が猛威を振るっている。

アムネスティ国際ニュース
2026年7月29日

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