最新情報:
2015年6月23日 (stop情報)
国名:
アラブ首長国連邦
対象者:
ムハムッド・アル・ジャイダ(男性)
期限:
2015年7月23日
配信日:
2015年6月23日
UA No:
301/2013

カタール人で医師のムハムッド・アル・ジャイダさんは5月22日、アラブ首長国連邦のハリーファ大統領の恩赦を受け、カタールに向けて発った。ジャイダさんは、2014年3月3日、7年の実刑判決を受けていた。

アラブ首長国連邦は、2011年以来、政治に関わる議論をするグループであるアル・イスラーハと関係があるとされる個人やグループを対象に取り締まりを強めていた。アル・イスラーハは1974年の創設以来、イスラムの教義を守り非暴力の政治活動をしてきた。

ジャイダさんは2013年2月26日、ドバイ国際空港で、カタール行きの飛行機を待っている時に令状なしに逮捕された。当局は、ジャイダさんを数か月も場所を明らかにせずに拘禁した。最後には、限られた家族だけが訪問できた。

2013年11月4日に始まった裁判で、ムハムッド・アル・ジャイダ医師は、取調べ時に、顔や足の裏を殴られ、常に強い光を顔に当てて眠らせず、毒入りではないかと思われる液体を飲むように強制され、「爪をはがす」とか「死ぬまで逆さ吊りにしておくぞ」などと脅されたりしたと、証言した。2013年3月11日、ビデオで自白するように強制された。さもなければ帰国させないと脅され拘束され続けた。また、同氏自身は読ませてもらえない多数の書類にサインし指紋を押すように強制された。裁判が始まってから弁護士には2回しか接見できなかった。2013年11月17日、どこかわからない拘禁場所から、アブダビのアルラゼン刑務所にうつされた。同氏の弁護士も、厳重な監視下に置かれていた。

ムハムッド・アル・ジャイダ医師は拷問を受けたと申し立てたが、裁判官は捜査を命じず、強制された「自白」を証拠として有罪判決を出した。判決理由は、アル・イスラーハのメンバーへの経済的な支援および2013年の大量裁判で有罪となったアル・イスラーハのメンバー及びその家族への経済的支援が刑法180条に触れるということだった。

ジャイダ医師の息子のアブドルラーマン・アル・ジャイダさんは、父親の裁判に立ち会いに行き、2013年12月23日、法廷の外で治安要員に拘束された。息子は手錠をかけられ、頭から袋をかぶせられてどこからわからない場所に連れて行かれ、父親の釈放のためにキャンペーン活動をしているかどうか尋問された。弁護士に相談したいと言ったが拒否され、指紋を取られ、眼球のスキャンを取られ、「アラブ首長国連邦を誹謗した」という謝罪文に署名させられた。そして、翌日、空港まで護送され、カタール行きの便に乗せられ釈放された。

本件に関する当局への要請はこれで終わります。これまでのご協力ありがとうございました。