- 最新情報:
- 2017年12月19日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2017年6月20日 (更新情報)
- 2016年12月20日 (更新情報)
- 2016年7月 5日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディ(男性)
- 期限:
- 2018年1月19日
- 配信日:
- 2016年7月 5日
- UA No:
- 154/2016
イスラエル当局は5月1日、パレスチナの人権擁護活動家であるハサン・ガッサン・ガレブ・サファディさんを逮捕した。彼の両親が保釈金を支払い、6月10日に保釈される予定だったにもかわらず、6カ月間の行政拘禁となった。この拘禁命令は6月28日に確定した。
ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディさん(24歳)は被占領東エルサレムのパレスチナ住民で、囚人の権利擁護団体、アッダミールのメディア・コーディネーターだ。5月1日、ヨルダンと被占領パレスチナ地域(OPT)の間のカラメ国境検問所でイスラエル当局に逮捕された。エルサレムのアル=モスコビヤ警察拘置所に移送され、同所と南部のクツィオット刑務所で40日間、尋問された。サファディさんが弁護士に語った所によると、尋問中、睡眠を許されず、極めて不自然な姿勢で縛られていた。拷問その他の虐待を禁じる国際法に反する処遇だ。5月12日から22日まで10日間、弁護士との面会を禁じられた。
エルサレム下級裁判所の6月10日の審理で、サファディさんは敵国を訪問した罪に問われ、2,500シュケル(650米ドル)の保釈金を求める判決をくだされた。親が裁判所に保釈金を支払った同日に、釈放されることになっていた。ところが、国防相が承認した6カ月間の行政拘禁命令を受けた。親は、釈放されて出て来るはずの息子を待っている時、知らされた。拘禁命令は6月28日、エルサレム下級裁判所の審理で確定した。サファディさんはクツィオット刑務所に拘禁されている。
イスラエル当局はパレスチナ人を裁判にかける代替手段として行政拘禁を長く利用してきた。今回のケースはまさにその典型のようである。イスラエルは被占領パレスチナ地域のパレスチナ人の表現の自由と結社の自由の権利を日常的に侵害している。また、恣意的な逮捕や拘禁、獄中での拷問その他の虐待、恣意的な移動制限などで人権擁護活動家を標的にしている。
もっと読む
追加情報
ハサン・サファディさんは囚人の権利擁護のNGOであるアッダミールのメディア・コーディネーターとして2013年から働きはじめた。以前は彼はジャーナリストとして働いていた。ハサン・サファディさんの母親がアッダミールに次のように語っている。釈放予定の6月10日の前夜は「喜びと興奮で眠れませんでした。自宅で再び私たちと一緒に座る息子を見るのが待ちきれなかったのです。翌朝、釈放予定日ですが、私は夫と一緒に釈放に必要なお金を持って裁判所へ行きました。夫はお金を支払い、裁判所から付せられた条件に従う旨の誓約書に署名しました。それから私たちは待ちました。私たちは裁判所のドアの前で長時間、待ちました。それからハサンが行政拘禁されたというニュースを聞かされたのです。このショッキングなニュースをどう受け止めていいのか分かりませんでした。私はハサンが逮捕されてから初めて大声で泣きました」。
行政拘禁は表向き、治安に著しくかつ差し迫った危険をもたらす人びとを拘禁するための例外的措置として導入されたものだが、犯罪容疑者を逮捕、起訴、訴追したりする刑事司法制度の代替手段として、あるいはまったく罪のない人びとを拘禁するためにイスラエルによって利用されてきた。命令は無限に更新が可能で、証拠は秘密とされる。よって、被拘禁者たちは自らに対する拘禁への異議申し立てもできず、いつ釈放されるかも分からない。イスラエルによって行政拘禁されているパレスチナ人の中には、言論・結社の自由の権利を平和的に行使しただけで拘禁された良心の囚人がいると、アムネスティは考える。2015年10月以降、イスラエルと被占領パレスチナ地域での暴力事件が劇的に増えた。被占領パレスチナ地域において緊張が高まる中、イスラエル当局は大量逮捕やさらなる行政拘禁命令の発令で対応してきた。未成年者に対する行政拘禁の再開も含まれる。イスラエルの人権組織、ブツェレムによると、2016年4月末時点でイスラエルによって行政拘禁されているパレスチナ人が692名いた。2015年4月末時点では400名だった。
パレスチナ人たちが行政拘禁されているイスラエルの刑務所の内、1カ所を除いてすべてイスラエル国内にある。イスラエル国内に被占領パレスチナ地域出身のパレスチナ人を拘禁することは国際法違反である。第4ジュネーブ条約は、占領地出身の被拘禁者は当該地内に拘禁されねばならず、占領権力の領内に拘禁されてはならないと定めている。
アムネスティ・インターナショナルはイスラエル政府による被占領パレスチナ地域の人権擁護活動家に対する脅迫行為の拡大を記録してきた。イスラエルはまた、人権擁護活動家を標的とした脅迫を職員たちにさせると共に、イスラエル国内の表現の自由を縮小する措置を取ってきた。表現の自由を圧迫することを目的にしているように見える最近の立法府での発議は、イスラエル政府を批判する人びとを傷つける大衆的ムードと軌を一にしている。
- 最新情報:
- 2017年12月19日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2017年6月20日 (更新情報)
- 2016年12月20日 (更新情報)
- 2016年7月 5日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディ(男性)
- 期限:
- 2018年1月19日
- 配信日:
- 2016年12月20日
- UA No:
- 154/2016
人権活動家の行政拘禁が12月7日、延長された。イスラエル当局はパレスチナ人の人権擁護活動家、ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディさんの行政拘禁をさらに6カ月間、更新した。彼は既に6カ月余り、起訴も裁判もないまま拘禁されてきた。
ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディさん(25歳)は被占領東エルサレムのパレスチナ住民で、囚人の権利擁護団体、アッダミールのメディア・コーディネーターをしている。彼は最初、2016年5月1日にヨルダンと被占領パレスチナ地域(OPT)の間のアル=カラメ国境検問所でイスラエル当局によって逮捕された。司法・公正と説明責任問題、囚人の権利に関するレバノンでの会議から戻る途中でのことだった。逮捕された後、彼は40日間、尋問された。彼が弁護士に語った所によると、尋問中、眠らせてもらえず、ストレスの強い姿勢で拘束されていたという。彼はまた、10日間、弁護士との面会を禁じられた。
彼は6月10日、エルサレム治安判事裁判所において「敵」国(レバノン)を訪問したかどで起訴された。同日、ハサン・サファディさんの両親が2,500シュケル(650米ドル)の保釈金を支払った後、裁判所は彼の釈放を命じた。ところが、両親は息子を待っている時、アヴィグドール・リーバーマン国防相が署名した6カ月間の行政拘禁命令を彼が受けたことを知らされた。
10月27日、その命令によって拘禁され、ハサン・サファディさんは、敵国を訪問したなどという罪状を認め、3カ月と1日の実刑を言い渡された。刑は彼に対する行政拘禁命令と並行して執行された。2016年5月に逮捕された直後にハサン・サファディさんが尋問のため既に40日を過ごしたこと、またイスラエル監獄局が早期釈放を許可したことなどから、通常の場合、彼は12月の第1週に釈放されたはずだった。それはまた行政拘禁が失効する時でもあった。しかしながら、12月7日、国防相はハサン・サファディさんに対して、さらに6カ月間の行政拘禁命令を下した。その命令を追認するための審理は、準備時間を得るためという彼の弁護団の要請により12月23日まで延期された。行政拘禁のすべてのケースと同様に、ハサン・サファディさんに対する「証拠」は機密となっており、彼も弁護士もそれを吟味することは許されていない。このような状況は、公正な裁判基準の根幹を侵す。さらに、一回の拘禁期間は最長6カ月だが、更新回数には制限がない。ハサン・サファディさんはイスラエル南部のネゲヴにあるケツィオット刑務所に拘禁されている。
もっと読む
追加情報
ハサン・サファディさんは5月1日、ヨルダンと被占領パレスチナ地域の間のアル=カラメ国境検問所でイスラエル当局に逮捕されてから、エルサレムのモスコビヤ警察留置場に移送された。彼はモスコビヤ警察留置場とイスラエル南部のネゲヴにあるケツィオット刑務所で40日間、尋問を受けた。彼が弁護士に語った所によると、尋問中は眠らせてもらえず、ストレスの強い姿勢で拘束されていたという。そのような処遇は拷問その他の虐待についての国際法で禁止されていることである。彼はまた、5月12日から22日まで10日間、弁護士との面会を禁じられた。彼は今もケツィオット刑務所に収監されている。
行政拘禁は表向き、治安に著しくかつ差し迫った危険をもたらす人びとを拘禁するための例外的措置として導入されたものだが、犯罪容疑者を逮捕、起訴、訴追したりする刑事司法制度の代替手段として、あるいはまったく罪のない人びとを拘禁するためにイスラエルによって利用されてきた。命令は無限に更新が可能で、証拠は秘密とされる。よって、被拘禁者たちは自らに対する拘禁への異議申し立てもできず、いつ釈放されるかも分からない。イスラエルによって行政拘禁されているパレスチナ人の中には、言論・結社の自由の権利を平和的に行使しただけで拘禁された良心の囚人がいると、アムネスティは考える。2015年10月以降、イスラエルと被占領パレスチナ地域での暴力事件が劇的に増えた。被占領パレスチナ地域において緊張が高まる中、イスラエル当局は大量逮捕やさらなる行政拘禁命令の発令で対応してきた。未成年者に対する行政拘禁の再開も含まれる。イスラエルの人権組織、ブツェレムによると、2016年4月末時点でイスラエルによって行政拘禁されているパレスチナ人が692名いた。これは信頼できるデータからの直近の数字である。2015年4月末時点では400名だった。
パレスチナ人たちが行政拘禁されているイスラエルの刑務所の内、1カ所を除いてすべてイスラエル国内にある。イスラエル国内に被占領パレスチナ地域出身のパレスチナ人を拘禁することは国際法違反である。第4ジュネーブ条約は、占領地出身の被拘禁者は当該地内に拘禁されねばならず、占領権力の領内に拘禁されてはならないと定めている。
- 最新情報:
- 2017年12月19日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2017年6月20日 (更新情報)
- 2016年12月20日 (更新情報)
- 2016年7月 5日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディ
- 期限:
- 2018年1月19日
- 配信日:
- 2017年6月20日
- UA No:
- 154/2016
エルサレムにあるイスラエルの地区裁判所は6月11日、パレスチナ人のハサン・ガッサン・ガレブ・サファディさん(25才)の行政拘禁をさらに6カ月間、更新する決定をした。
アッダミール協会のマムード・ハッサン弁護士によると、裁判所の判決は、重要な新証拠が出ない限り、サファディさんの行政拘禁命令はこの更新で最後になる、とのことだった。
被占領東エルサレム在住のハサン・サファディさんは、囚人の権利擁護団体アッダミールのメディア・コーディネーターで、イスラエル南部のケツィオット刑務所に、昨年5月から拘禁されてきた。
サファディさんは、昨年5月1日にヨルダンと被占領パレスチナ地域(OPT)の間のアル=カラメ国境検問所でイスラエル当局に逮捕された。司法・公正と説明責任問題に関するレバノンでの会議から戻る途中でのことだった。逮捕後、40日間、尋問された。それから10日間、弁護士との面会を禁じられた。その後、面会した弁護士に語った所によると、尋問中、眠らされず、窮屈な姿勢で拘束されていたという。
昨年6月10日、エルサレム治安判事裁判所において、「敵国(レバノン)を訪問した」かどで起訴された。同日、サファディさんの両親が2,500シュケル(650米ドル)の保釈金を支払い、釈放された。ところが、両親は、息子を待っているとき、アヴィグロール・リーバーマン国防相が署名した6カ月間の行政拘禁命令が息子に下されたことを知らされた。
この行政拘禁命令で拘禁されていた昨年10月27日、サファディさんは、ヨルダンを訪問したことを認め、同日、3カ月と1日の実刑を言い渡された。刑は、行政拘禁命令と並行して執行された。通常の場合、サファディさんは昨年12月の第1週に釈放されるはずだったが、12月7日、国防相により、さらに6カ月間の行政拘禁命令を下された。その結果、起訴されないままの拘禁がさらに半年間、続くことになった。そして、今回、その命令がさらに半年更新された。
もっと読む
追加情報
サファディさんは昨年5月1日、アル=カラメ国境検問所でイスラエル当局に逮捕されてから、エルサレムのモスコビヤ警察留置場に移送された。留置場とケツィオット刑務所で計40日間、尋問を受けた。尋問中、眠ることを許されず、不自然な姿勢で縛られていたという。この扱いは、拷問や虐待に関する国際法で禁止されている。
また、5月12日から22日まで弁護士との面会を禁じられた。あらゆる行政拘禁と同様、サファディさんを拘禁する証拠は機密にされ、彼も弁護士もその証拠を知らされない。このような状況は、公正な裁判基準の根幹を侵す。
1回の拘禁期間は最長6カ月だが、更新回数には制限がない。行政拘禁は、表向きは治安に著しくかつ差し迫った危険をもたらす人びとを拘禁するための例外的措置として導入された。しかし、犯罪容疑者の逮捕、告訴、訴追の代替手段として、あるいはまったく罪のない人を拘禁するために、利用されてきた。命令は何度でも更新でき、証拠は秘密とされる。そのため、事実上、被拘禁者は異議申し立てができず、いつ釈放されるかもわからない。行政拘禁されているパレスチナ人は、言論・結社の自由の権利を平和的に行使しただけで拘禁された良心の囚人だと、アムネスティは考える。
2015年10月以降、イスラエルと被占領パレスチナ地域での暴力事件が、激増した。被占領パレスチナ地域の緊張が高まる中、イスラエル当局は大量逮捕や行政拘禁命令の発令をさらに連発して対応した。未成年者に対する行政拘禁の再開もあった。イスラエルの人権組織ハモウクドによると、今年6月1日時点で行政拘禁されている人は、477人いた。
パレスチナ人が行政拘禁されている刑務所は、1カ所を除いてすべてイスラエル国内にある。
イスラエル国内に、被占領パレスチナ地域のパレスチナ人を拘禁することは国際法違反だ。
第4ジュネーブ条約は、占領地の被拘禁者の拘禁は、当該地内にしなければならず、占領権力の領内での拘禁は認められないと定めている。
アムネスティは、被占領パレスチナ地域の人権擁護活動家に対するイスラエルの脅迫行為が増加してことを調査で確認し、報告してきた。イスラエルはまた、当局が人権擁護活動家を脅迫することで、国内の表現の自由を封じる策をとってきた。明らかに表現の自由の抑圧が目的である最近の立法府の発議は、国を批判する人びとに攻撃的な世の重い空気感と深くかかわっている。
- 最新情報:
- 2017年12月19日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2017年6月20日 (更新情報)
- 2016年12月20日 (更新情報)
- 2016年7月 5日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ハサン・ガッサン・ガレブ・サファディ
- 期限:
- 2018年1月19日
- 配信日:
- 2017年12月19日
- UA No:
- 154/2016
パレスチナ人の人権活動家のハサン・ガッサン・サファディさん(26才)が12月7日、イスラエルのケツィオット刑務所から釈放された。1年半近くも、起訴や裁判もないまま行政拘禁されていた。
12月7日、囚人の権利を擁護するNGO、アッダミールのメディア・コーディネーターでもあるサファディさん が、ようやく自由になった。起訴や裁判のないまま586日間、行政拘禁されていた。アッダミールによると、判事がサファディさんの行政拘禁命令は更新されないと判決を下し、その後、釈放された。現在は、被占領東エルサレムのベイト・ハニナにある自宅に帰り、家族との生活を取り戻している。
昨年5月1日、サファディさんは、ヨルダンと被占領パレスチナ地域(OPT)の間にあるアル=カラメ国境検問所で逮捕された。レバノンでの会議(司法と正義、説明責任、囚人の権などを協議)から戻ってきたところだった。弁護人によると、逮捕後10日間、弁護人との面会を認められなかった。また、40日間、尋問され、睡眠を奪われ、窮屈な姿勢で縛られていた。
1カ月後の6月10日、エルサレム治安判事裁判所で、「敵国(レバノン)を訪問した」として起訴された。しかし、サファディさんの親が2,500シュケル(約70万円)の保釈金を支払い、裁判所は、保釈命令を出した。ところがその直後、6カ月間の行政拘禁命令(リーバーマン国防相が署名)が下された。このことを両親は、本人が釈放されて出てくるのを待っていた裁判所の駐車場で知らされた。
サファディさんが収監されていた刑務所は、イスラエル国内にある。これは、被占領地の被拘禁者は、同地域内で拘禁されなければならないとするジュネーブ第4条約に違反する。
サファディさんは釈放の日、「私のために行動してくれたすべての人たちに感謝したい」として、アムネスティに次のメッセージを寄せた。
「皆さんの支援に感謝します。また、人権侵害を訴えて標的にされ、沈黙を強いられるパレスチナ人人権活動家の役割と意義を理解していただき、とても感謝します。私たちの強さは、連帯であり、互いの権利のために立ち上がることにあります。アッダミールの仕事に戻り、パレスチナ人の囚人と被拘禁者のために闘うのを楽しみにしている。イスラエルは、行政拘禁で私の口を封じ、意志をくじこうとした。しかし、決してくじけない。占領が終わるまで闘いを続けます」と語った。
要請文を送ってくださった皆さん、ありがとうございました。この件に関するUA行動は終了します。