- 最新情報:
- 2018年6月11日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2018年3月22日 (更新情報)
- 2018年2月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ムンサー・アミラ(男性)
- 期限:
- 2018年7月11日
- 配信日:
- 2018年2月11日
- UA No:
- 026/2018
パレスチナの人権擁護活動家であるムンサー・アミラさんは、抗議行動に参加して、イスラエルの軍事法廷での裁判を受ける。表現と集会の自由の権利を行使したことで、実刑判決を受ける可能性がある。裁判は、2月21日に始まる。
アミラさんがデモに参加して軍に拘束されたのは、昨年12月27日だった。抗議行動は、被占領西岸地区のベツレヘムでパレスチナの住民と活動家たちが組織した。活動家のアヘド・タミーミさんとナリマン・タミーミさんの釈放を要求するデモだった。
1月16日、被占領西岸地区のオフェールにあるイスラエル軍事法廷は、アミラさんの保釈を命じた。しかし、検察側に抗告する時間を与えるために、釈放は72時間遅延された。1月18日、軍検察は、釈放判決に抗告した。2月1日、軍上訴裁判所の軍判事は裁判終結までの収監を求める検察の抗告を認めた。
軍事法廷は、アミラさんに対し、5件のデモへの参加に関連する13の罪状を突きつけた。「許可なく行進に参加」などイスラエル軍令101号の罪状のいくつかは、国際基準では犯罪として規定されていない。人に物を投げたり、イスラエル国境警察官に投石したという容疑もあった。米国トランプ大統領が、エルサレムをイスラエルの首都と認めたことに抗議して行われた昨年12月22日のデモでのことである。「催涙ガス弾を投げ返してきた」という国境警察官2人の供述に基づく。しかし、ビデオや目撃者の証言は異なる。目撃者は、「アミラさんは、軍兵士の前で平和的にプラカードを掲げていたが、催涙ガス弾を自分の近くから遠ざけようとプラカードを使った」という。起訴状や目撃証言、検察が出した証拠などをよくみれば、アミラさんがイスラエルの占領に対し平和的に抗議しただけで勾留、起訴されたことが明らかだ。
もっと読む
背景情報
ムンサー・アミラさん(48歳)はパレスチナ人活動家で人権擁護活動をしている。現在は大衆闘争調整委員会(PSCC)のコーディネーターを務めている。PSCCは自らをコミュニティを基礎とした抵抗運動と説明し、ストライキや平和的抗議行動、合法キャンペーンなど様ざまなやり方での大衆闘争の力を信じている。この団体は法的援助やコミュニケーションと政策提言についてのサポートを活動家たちに対して行ない、被占領パレスチナ地域(OPT)における新たな委員会とイニシアティブの出現を奨励している。
ムンサー・アミラさんはエルサレムの南部斜面に位置するデイル・アバン村出身のパレスチナ難民である。彼はベツレヘムに近いアイダ難民キャンプの住民で、そこで彼はソーシャル・ワーカー、またアイダ・ユース・コミュニティ・センターのディレクターとして働いている。PSCCによると、ムンサー・アミラさんは自らのキャンペーン活動や提言活動を通じて、イスラエル人入植地の影響をこうむっているパレスチナ農民への支援を行ない、地元で生産されたパレスチナの産物の販売促進をしているという。彼は自らの大衆闘争における非暴力の土台作りに関わっており、ベツレヘム市内でイスラエルの行動に対する平和的抗議活動を定期的に組織してきた。
逮捕された後、彼はベツレヘムにある「レイチェルの墓」検問所近くでの5つの別べつのデモに関連して13の罪状を提示された。これらの罪状のほとんどは、平和的に政治表現をしたパレスチナ人を罰するイスラエル軍令101号によるものである。
起訴状の訴因は以下の通り。2017年11月1日、12月13日、12月22日、12月23日、12月27日にあったデモと「未許可の行進」に参加したことによる公序違反。2017年12月27日に兵士を妨害し、12月22日にはイスラエル軍兵士に向けて発火物と石を投げたこと、である。起訴状にあるすべての罪状は、2017年12月22日のものを除いて、ムンサー・アミラさんの行進参加とその指導的役割に厳格に関連づけている。投石したという彼の罪は上記で言及した兵士の内、たった1名の証言に依拠している。対照的に、アミラさんの弁護士によると別の兵士はアミラさんの投石を見たことをはっきり否定している。弁護士はまた兵士の証言を裏づける物的証拠を検察が提出していないとも述べている。さらに、ムンサー・アミラさんがイスラエル国境警察に向けて発火物を投げたという主張は同警察官2名の供述に基づいている。
PSCCによると、警察官両名は供述の中で以前のデモから彼のことを知っていたと述べており、地面から手で発火物を拾い上げて、イスラエル軍に向けて投げ返すのをはっきり見たと言っている。しかし、検察が証拠として提出した写真はフェイスブックからダウンロードしたものであり、きちんとした分析を受けておらず、それゆえに裁判では認められないものだ。さらに、昨年12月22日のデモのビデオ(https://www.facebook.com/MohammadAazza/videos/1632948863428537/)は、ムンサー・アミラさんがプラカードを使って自分から催涙ガス弾を押し返そうとしている様子を示しているようだ。12月22日の抗議行動に参加した4人の目撃者たちによると、彼は平和的に抗議していたという。これらのことは、彼は投石はせず、持っていたプラカードで催涙ガス弾を押し返そうとしたにすぎないことを示している。
- 最新情報:
- 2018年6月11日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2018年3月22日 (更新情報)
- 2018年2月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ムンサー・アミラ(男性)
- 期限:
- 2018年7月11日
- 配信日:
- 2018年3月22日
- UA No:
- 026/2018
イスラエルの軍事法廷は3月12日、パレスチナ人の人権擁護活動家であるムンサー・アミラさん(48才)に対し、懲役6カ月、保護観察5年、罰金2,000イスラエル・シュケル(およそ581米ドル)の3つの刑を言い渡した。罪状は、抗議行動への平和的参加に関わるものだった。
ムンサー・アミラさんは3月12日、被占領西岸地区にあるオフェール軍事法廷で、6カ月間の入獄と5年間の保護観察、2,000イスラエル・シュケル(およそ581米ドル)の罰金の刑を言い渡された。13の罪状の内、4件で有罪となり、6月28日に刑期が終了する見込みだ。ムンサー・アミラさんは現在、イスラエル中部のハダリム刑務所に収監されている。
抗議行動に平和的に参加して、イスラエル軍兵士に拘束されたのは、昨年12月27日だった。抗議行動は、被占領西岸地区のベツレヘムでパレスチナの住民と活動家たちが組織した。そのデモで、活動家のアヘド・タミーミさんとナリマン・タミーミさんの釈放を要求した。ムンサー・アミラさんは元もと、5つの異なるデモに参加したことに関連して13の罪状で起訴されていた。彼は2017年11月と12月にあった4つのデモに関連して「公秩序の侵害」と「無認可の行進」への参加など4つの罪で有罪となった。
「無認可の行進に参加」などイスラエル軍令101号の罪状のいくつかは、国際基準の下では犯罪と見なされるべきではないものだ。法廷に提出されたムンサー・アミラさんに対する証拠には、「米国を非難」したり「バルフォア宣言を非難」したボードを掲げたことや、活動家のアヘード・タミーミさんの写真付きのボードを掲げたことなどが含まれていた。人や施設に向けて物を投げたり、イスラエル国境警察官に投石したという罪状もあった。
本人は否定し裁判所は棄却したこれらの罪状は、米国のトランプ大統領が、エルサレムをイスラエルの首都と認めたことに反対する昨年12月22日の抗議行動に関連している。
もっと読む
追加情報
ムンサー・アミラさんは、パレスチナ人活動家で人権擁護活動をしている。現在は大衆闘争調整委員会(PSCC)のコーディネーターを務めている。PSCCは自らをコミュニティを拠点とした抵抗運動と説明し、ストライキや平和的抗議行動、合法キャンペーンなど様ざまなやり方で大衆闘争に取り組んでいる。この団体は、法的支援やコミュニケーション、政策提言で活動する人たちに支援を提供し、被占領パレスチナ地域(OPT)における委員会や取り組みが新たに出ることを奨励している。
ムンサー・アミラさんはエルサレムの南部に位置するデイル・アバン村出身のパレスチナ難民だ。ベツレヘムに近いアイダ難民キャンプの住民で、ソーシャル・ワーカー、またアイダ・ユース・コミュニティ・センターのディレクターとして働いている。
PSCCによると、ムンサー・アミラさんは自らのキャンペーン活動や提言活動を通じて、イスラエル人入植地で影響を受けているパレスチナ農民を支援し、パレスチナで作った商品の販売促進をしているという。彼は自らの大衆闘争における非暴力の土台作りに関わっており、ベツレヘム市内でイスラエルの行動に対する平和的抗議活動を定期的に組織してきた。
逮捕された後、ベツレヘムにある「ラケルの墓」検問所近くでの5つの別べつのデモに関連して13の罪状を提示された。これらの罪状のほとんどは、平和的に政治表現をしたパレスチナ人を罰するイスラエル軍令101号によるものである。
起訴状の訴因は以下の通りである。
2017年11月1日、12月13日、12月22日、12月23日、12月27日にあったデモと「未許可の行進」に参加したことによる公序違反。2017年12月27日に兵士を妨害し、12月22日にはイスラエル軍兵士に向けて発火物と石を投げたことだ。起訴状にあるすべての罪状は、2017年12月22日のものを除いて、ムンサー・アミラさんの行進参加とその指導的役割に厳格に関連づけたものだった。
被占領パレスチナ地域の人権擁護活動家たちは、長い間、その活動の合法性を認めまいとするイスラエルの中傷や嫌がらせのキャンペーンの標的となってきた。PSCCによると、イスラエル軍はムンサー・アミラさんに活動をやめるよう圧力をかけつづけ、拘禁する3カ月前には危害や逮捕に言及して彼を脅していた。アミラさんの逮捕は、パレスチナ人の権利のための非暴力大衆闘争における活発な発言を封じることを意図したものだとPSCCは考えている。
イスラエルの軍令101号は、自由にデモをしたり意見を表明する西岸地区のパレスチナ人の権利を規制している。当該地域のイスラエル軍司令官からの認可を得ていない場合、「政治的目的または政治的と解釈されうる事柄のために」10名以上が集まることを、その軍令はすべて禁止しているのである。この軍令に違反した者はすべて最大10年の刑や重い罰金を科せられることになる。
- 最新情報:
- 2018年6月11日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2018年3月22日 (更新情報)
- 2018年2月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ムンサー・アミラ(男性)
- 期限:
- 2018年7月11日
- 配信日:
- 2018年6月11日
- UA No:
- 026/2018
6月6日、収監されていたパレスチナ人の人権擁護活動家であるムンサー・アミラさん(48才)が、イスラエルのハダリム刑務所から釈放された。彼は3月12日に6カ月間の収監と5年間の保護観察、2,000イスラエル・シュケル(およそ581米ドル)の罰金の刑を言い渡されていた。彼は抗議行動に平和的に参加した罪に問われ、有罪となった。
大衆闘争調整委員会(PSCC)のコーディネーターでもあるムンサー・アミラさんはエルサレムの南にあるデイル・アバン村出身のパレスチナ難民で、今はベツレヘム近郊のアイダ難民キャンプに住んでいる。
抗議行動に平和的に参加して、昨年12月27日、イスラエル軍兵士に逮捕された。抗議行動は、ベツレヘムのパレスチナの住民と活動家たちが組織した。そのデモで、活動家のアヘド・タミーミさんとナリマン・タミーミさんの釈放を要求していた。
ムンサー・アミラさんは元もと、5つの異なるデモに参加したことに関連して13の罪状で起訴されていた。彼は2017年11月と12月にあった4つのデモに関連して「公的秩序の侵害」と「無認可の行進」への参加など4つの罪で有罪となった。「無認可の行進に参加」などイスラエル軍令101号の罪状のいくつかは、国際基準の下では犯罪と見なされるべきではないものだ。
ムンサー・アミラさんが収監されていた刑務所は、イスラエル国内にあり、被占領地の被拘禁者は、同地域内で拘禁されなければならないとするジュネーブ第4条約に違反していた。
6月7日、彼はアムネスティに対し、自分のために行動してくれたすべての人たちに感謝するメッセージを寄せた。
「獄中にいた間にいただいたあらゆる支援にとても感謝している。獄中での生活はとてもひどかった。でも、皆さんの支援が私を強くしてくれた。イスラエルの占領に平和的に抗議したことでいわれのない罪状で刑を言い渡された。いかなることがあっても、これまでの行動は続ける。私たちは人権擁護活動家だ。私たちの義務はパレスチナ人たちの権利を守ることだ。くじけないし、占領が終わるまで、権利を守る平和的な闘いを続ける。ラマダンとイード・アル=フィトル(ラマダンの聖月の終わりを記念して世界のムスリムが祝う宗教的休日)の最後の日日を、自宅で妻と子どもたちと過ごせるのはとてもうれしい」。
要請文を送ってくださった皆さん、ありがとうございました。この件に関するUA行動は終了します。