- 最新情報:
- 2019年8月30日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2019年2月20日
- 国名:
- ロシア連邦
- 対象者:
- デニス・クリステンセン(男性)
- 期限:
- 2019年5月26日
- 配信日:
- 2019年2月20日
- UA No:
- 019/2019
ロシア西部のオリョールの裁判所は2月6日、エホバの証人の信者、デニス・クリステンセンさんに対し、「過激主義」だとして、実刑6年を言い渡した。クリステンセンさんは、宗教の自由の権利を行使したことのみを理由に投獄されるのであり、当局は、即時かつ無条件に有罪を取り消し、釈放するべきだ。
クリステンセンさんは、エホバの証人の信者として宗教活動をしたことで逮捕され、有罪となった。宗教の自由は、ロシア憲法にも同国が批准する国際人権条約にも明記されている。クリステンセンさんらエホバの証人の信者の起訴は、人権義務違反だ。
検察側によると、クリステンセンさんは、地元の布教活動を担っていた。個別の告知、寄付集め、施設内の清掃などをしていたことが、「犯罪」の証拠とされた。
アムネスティは、エホバの証人の教えと実践を違法だとするのは、恣意的かつ差別的であり、宗教の自由を侵害するものと考え、当局にこれらの決定の取り消しを求めている。また、「過激主義」がしばしば恣意的に適用されているとして、関係法令とその適用を見直し、国際基準に沿ったものに改めるよう求めている。
クリステンセンさんは、即時かつ無条件に釈放され、クリステンセンさんに対する全ての容疑は取り下げられるべきである。
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追加情報
ロシア南部ロストフ州の裁判所が2009年、同地域のエホバの証人団体を非合法団体と指定し、出版物34点を過激主義的な文書と決めつけた。それ以降、エホバの証人は、全土で嫌がらせや告発を受けてきた。各地の信者団体が、裁判所から過激主義的だと判断された。
また、2017年4月には、最高裁判所は、エホバの証人の本部組織の閉鎖、その活動停止と資産没収という判決をくだした。この判決は、事実上、エホバの証人の活動を全て違法だとして、禁止することを意味した。クリステンセンさんは、最高裁の判決から1か月後に逮捕されたが、エホバの証人の活動禁止命令後、エホバの証人信者の初逮捕となった。
これら宗教団体活動の犯罪化は、反政府的な政治・宗教団体などが「過激主義」と指摘されることが増えている状況と軌を一にしている。「過激主義」は、国内法に明記されているが、その定義は曖昧であるため、当局に恣意的な適用を許してきた。
- 最新情報:
- 2019年8月30日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2019年2月20日
- 国名:
- ロシア連邦
- 対象者:
- デニス·クリステンセン(男性)
- 期限:
- 2019年5月26日
- 配信日:
- 2019年8月30日
- UA No:
- 019/2019
「過激主義」の容疑に問われていたデンマーク人のエホバの証人、デニス·クリステンセンさんの控訴審が5月23日にあり、実刑6年の有罪が支持された。クリステンセンはその後、自宅から約200キロ離れたクルスク地方の刑務所に移送された。平和的な宗教活動での投獄6年間は、あまりに不当で受け入れられない。
残念ながら、このUAはこれで終了します。ご支援いただいた皆さまに深く感謝いたします。ありがとうございました。