- 最新情報:
- 2019年12月 3日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2019年11月16日
- 国名:
- イラク
- 対象者:
- サバ・マハダウィ(女性)
- 期限:
- 2020年1月 3日
- 配信日:
- 2019年11月16日
- UA No:
- 152/2019
11月2日、イラクの活動家で医者のサバ・マハダウィさんは、バグダッドの自宅に戻る途中、武装した男たちに拉致された。家族が当局に届け出たが、これまでのところ捜査に進展はない。
マハダウィさんは、抗議デモで負傷した人たちに対応する医療班にボランティアとして参加していた。11月2日、医療班の一人が本人と電話で話しているときに、叫び声が聞こえ通話が切れたという。事件はすぐさま家族に伝えられ、家族は地元の警察に通報した。
抗議運動が全国に拡大するなか、ジャーナリストや活動家に対する脅迫や拉致が増えた。アムネスティの調査で、当局による拉致も発生していることがわかっている。一方、治安当局は、抗議やデモをめぐる人権侵害や拉致事件に対し、十分な捜査をしていない。
マハダウィさんの拉致事件でも警察は捜査を開始したというが、捜査状況について家族への報告はこれまでのところない。
マハダウィさんの安否が、気になるばかりだ。
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追加情報
高い失業率や汚職の蔓延などの社会問題への不満から10月に始まった市民の抗議デモは、瞬く間に全土に広がった。市民は、水や電気など最低限の公共サービスの提供から汚職の摘発までさまざまな不満を訴えている。
しかし、治安当局は当初から、デモ隊に対して催涙ガスや銃器など違法で過剰な武力で対抗した。活動家、弁護士、ジャーナリストへの暴行や拘束も絶えなかった。デモ隊と当局との衝突で、10月だけでも死者220人を出したといわれている。実際はもっと多いと思われる。11月第1週の死者数だけでも、220人を超えているからだ。
アムネスティは、抗議デモが始まって以来、活動家らの拉致事件を調べ、公表してきた。
逮捕された人たちの代理人をする弁護士、アリ・ジャセブ・アル・ハッターブさん(29才)は、武装グループに連れ去られた。拉致の数日前、同グループがハッターブさん宅を訪れ、「デモ参加者が殺害されたことに対する発言をやめろ」と警告した。
医者で活動家のメイサム・モハメッド・ラヒム・アル・ヘロさん(51才)も同じような目に遭っている。最後に目撃されたのは、10月7日に診療所を出るときだった。家族は、警察に届けを出した。しかし、拉致したのは、本人を恐怖で震えさせたかった治安当局の仕業だという情報もあった。その後、幸いにしてアル・ヘロさんは、無事解放された。
医者のマハダウィさんについては今のところ、どのグループも犯行声明を出していないし、捜査で新たに得られた情報もない。
アムネスティはまた、バグダッド以外の都市の事件も明らかにしており、バスラでは治安部隊がデモ参加者を追い詰め、逮捕した。デモ参加者は暴行を受け、説明もなく数時間も拘束され、デモには再び参加しないという誓約書に署名させられた。
- 最新情報:
- 2019年12月 3日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2019年11月16日
- 国名:
- イラク
- 対象者:
- サバ・マハダウィ(女性)
- 期限:
- 2020年1月 3日
- 配信日:
- 2019年12月 3日
- UA No:
- 152/2019
11月2日に何者かに拉致されて行方不明だった人道支援活動家のサバ・マハダウィさんが、11月13日に解放された。体調に問題ない様子だ。
マハダウィさんは、抗議デモで負傷した人たちに対応する医療班にボランティアとして参加していた。医療班の一人によると、11月2日、サバさんと通話中に叫び声が聞こえ、通話が切れたという。事件はすぐさま家族に伝えられ、家族は地元の警察に通報した。
イラクでは、反政府デモが全国に拡大するなか、ジャーナリストや活動家に対する脅迫や拉致が増えている。拉致には、当局がかかわっていることもある。
一方、治安当局は、抗議やデモをめぐる人権侵害や拉致事件に対し、十分な捜査をしていない。
このUAは、今回で終わります。サバさんを支援してくださったみなさま、ありがとうございました。