- 最新情報:
- 2022年3月28日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年2月22日
- 国名:
- チャド
- 対象者:
- バラダイン・バーデイ・ターギオ(男性)
- 期限:
- 2020年4月24日
- 配信日:
- 2020年2月22日
- UA No:
- 007/2020
チャドの人権団体代表のバラダイン・バーデイ・ターギオさんが、1月24日に自宅で逮捕された。国家安全保障局に連れて行かれたと見られているが、所在はわからない。過去にこの諜報機関の係員に拷問や虐待を受けた例があることから、ターギオさんが、同じ目に合わないか懸念される。
行方がわからず、面会ができない状態は、強制失踪に当たり、国際法に違反する。2017年に採決された法令により、諜報機関は、「被疑者が法に基づき、実際あるいは潜在的に危険な存在である場合は、被疑者を逮捕、拘束する」ことができる。一方で、被告は、逮捕後48時間以内に裁判官に引き合わせなければならず、勾留期間の延長は、1回のみと定められている。
ターギオさんは、法廷には全く現れておらず、拘束期間も限度の4日を超過している。国際人権法では、拘束された人は逮捕後、迅速に裁判官に引き合わされ、拘束理由の正当性を検証する機会を与えられるよう定められている。
ターギオさんは、2006年に設立されたチャド人権団体の代表を務める。2018年11月には、非常事態宣言下にあったチャドのティベスティ山地北部地域の人権状況について、デビー大統領に公開書簡を出したことで知られている。
逮捕2日前の1月22日、フェイスブックに大統領について、「健康状態は深刻で、フランスの病院に入院しなければならないようだ」と投稿した。
国家安全保障局は、1982年から1990年にかけて4万人の命を奪った情報治安委員会(DDS)に代わって設立された機関で、人権侵害を助長する権限や組織構造、対応などの面でDDSと共通する。国家安全保障局には絶大な権力と権限が与えられているため、政権に批判的な人物の迫害も可能になる。
- 最新情報:
- 2022年3月28日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年2月22日
- 国名:
- チャド
- 対象者:
- 期限:
- 2020年4月24日
- 配信日:
- 2022年3月28日
- UA No:
- 007/2020
昨年12月30日、人権活動家のバラダイン・バーデイ・ターギオさんが恩赦を受け、自由の身になった。ターギオさんは一昨年、正当な理由もなく拘束され、1年半近く勾留された。拘束の直前、チャドの大統領に体調不良の疑いがあることや国内の一部の地域で人権状況に問題があることをフェイスブックに投稿していたことが、拘束に関係しているとみられている。昨年6月、移動と表現の権利を制限されたまま、暫定的に勾留を解かれたが、3カ月後の9月、憲法秩序違反で3年の実刑を言い渡されていた。
拘置場所が公表されず、家族や弁護人との面会もできないまま、ターギオさんの勾留は、1年半近くも続いた。昨年6月に保釈されたが、9月の裁判では、憲法秩序違反の罪で禁錮3年、罰金25万CFA (約51,000円)の有罪判決を言い渡され、再び収監された。
3カ月後の12月30日、恩赦法が発布されて恩赦にもとづく釈放があり、ターギオさんも自由の身になった。ターギオさんの無条件釈放を求めて、アムネスティなどによるチャド内外での活動や政府への訴えが、恩赦による釈放を後押ししたと思われる。
ターギオさんは2月12日のフェイスブックに次のように投稿している。「終始一貫、弁護人やアムネスティを支援する人たちが私に寄り添ってくれた。この人たちの強い決意、楽観、忍耐力などを高く評価したい」と。
ターギオさんの釈放を求めるUAに参加していただいたすべての皆さんに感謝いたします。ありがとうございました。
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