- 最新情報:
- 2020年9月30日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年8月17日
- 国名:
- ベネズエラ
- 対象者:
- ニックマー・エバンズ(男性)
- 期限:
- 2020年10月30日
- 配信日:
- 2020年8月17日
- UA No:
- 125/2020
ベネズエラのカラカスで7月13日、政治学者のニックマー・エバンズさんが当局に拘束された。ソーシャルメディアに書き込んだとされるマドゥロ政権の批判的記事が、法律が禁止する「憎悪の擁護」にあたるとされている。検察は、8月31日までに訴追するかを決める。政府を批判しただけで罪に問うのは不当であり、当局は直ちに容疑を取り消すべきだ。
エバンズさんは逮捕後、秘密裏に勾留され、弁護人との面会もできないまま法廷に立たされ、公正な審理を受ける権利をはく奪された。口頭弁論では、マドゥロ大統領の見解に反する意見を書いたソーシャルメディアの記事が、ヘイト禁止法の「憎悪の擁護」に相当するとされた。しかし、検察は、「憎悪の擁護」を具体的に示す特定のツイートや記事を証拠として提出していない。 インターネット上でもメディアでも該当する記事や画像もなかったという。
エバンズさんの逮捕は、マドゥロ政権による弾圧の一例である。脅迫、いやがらせ、拷問、恣意的逮捕、失踪などは、対敵諜報局およびマドゥロ政権に共通した手法だ。その結果、近年では、多数の反体制派の政治家らが国外脱出や難民申請を余儀なくされ、国内に残れば逮捕されてきた。反政府活動に参加した一般市民も、いつ恣意的逮捕や拷問、拉致を受けるかもしれず、怯える日々を送る。新型コロナウイルスの感染拡大の中、医療機器や感染防止具などの必要性を訴える医療関係者やジャーナリストも取り調べを受けている。
ベネズエラでは2017年以降、マドゥロ政権による弾圧により、不当逮捕・超法規的処刑などの人道に対する犯罪が行われてきた。かつてない規模のベネズエラ市民が、安全な暮らしを求めて海外に脱出し、その数は520万人を超えるとされる。満足なコロナ感染対策をとれない難民は、帰国を余儀なくされているが、帰国すると政権の報復を受けるおそれがある。
- 最新情報:
- 2020年9月30日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2020年8月17日
- 国名:
- ベネズエラ
- 対象者:
- ニックマール・エバンズ(男性)
- 期限:
- 2020年10月30日
- 配信日:
- 2020年9月30日
- UA No:
- 125/2020
政治学者で活動家のニックマール・エバンズさんが9月1日、釈放された。マドゥロ大統領の赦免を受けた110人のひとりだ。今年7月、容疑もなく逮捕され、50日間拘束されていた。ソーシャルメディアに投稿して大統領を批判したためだった。
エバンズさんは7月13日に逮捕状もなく拘束され、勾留場所が公表されないまま裁判にかけられた。「憎悪の擁護」の罪に問われた。ソーシャルメディアの投稿が、大統領の信条に反するとみなされたからだった。ただ、どの投稿が「憎悪の擁護」に当たるのか、検察側は具体的に示さず、証拠として提出しなかった。裁判記録にも入っていなかった。
今回、大統領恩赦で釈放した当局の対応を評価したい。また、恩赦対象に、エバンズさん同様に発言の自由を行使して拘束されていた人たちを含めたことも賢明な対応だといえる。しかし、エバンズさんの容疑そのものが取り消されたわけではない。この点は、決して受け入れられない。
このUAに関するアクションは、これで終わります。要請文を送付してくださったみなさまに深く感謝いたします。ありがとうございました。
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