最新情報:
2021年10月14日 (stop情報)
更新履歴:
2021年7月 2日 (更新情報)
2021年4月 4日 (更新情報)
2021年3月 9日
国名:
インドネシア
対象者:
バーリとサムシール(男性)
期限:
2021年7月30日
配信日:
2021年10月14日
UA No:
023/2021

北スマトラの農業と環境保護活動をするサムスル・バーリさんとサムシールさん父子の控訴審裁判が8月にあった。禁錮刑2カ月と執行猶予4カ月の一審判決が支持され、2人は、収監を免れることが決まった。2人は、執行猶予期間中に犯罪を犯さない限り、収監されることはない。そもそも2人は、有罪判決を受けるいわれはなかった。環境保護活動を敵視され、虚偽の暴行容疑で起訴されたからだ。

バーリ父子は、地元のマングローブの再生をはじめとする環境の維持や土地の権利保護などに取り組んできた。2017年には政府から森林地帯の管理権を与えられた。山林内にアブラヤシ農園を所有するパーム油会社に対し、土地の管理権が農民にあると主張してきた。

2人は今年2月10日、暴行容疑で逮捕された。環境保護活動家として環境を保護し、土地を守るために活動していたことへの報復であり、容疑はでっち上げと考えられた。

裁判では信憑性ある証拠が何ひとつ示されなかったにもかかわらず、5月31日の一審で執行猶予付きの有罪判決を受けた。実刑を求める検察が控訴したが、高等裁判所が8月18日に一審判決を支持したため、2人は収監を免れた。4カ月後には、完全に自由の身になる。

世界中の人たちが父子の釈放を求める行動を起こした。この行動が当局を動かし、法務人権省は検察当局、市民団体、農民団体らと会い、2人の容疑をめぐり協議した。また、農民が管理権を持つ土地のパーム油農園で違法な事業が行われている疑いがあるとして調査を進めた。同省は、違法性を示す証拠は見つからないが、北スマトラ警察と環境林業省に対し、農民がその運営に抗議するパーム油農園を調査するよう求めた。

このUAに関するアクションは、これで終わります。要請文を送付してくださったみなさんに深く感謝いたします。ありがとうございました。

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