最新情報:
2021年10月19日 (stop情報)
更新履歴:
2021年6月23日
国名:
ネパール
対象者:
ネパールの高齢者ら(男女)
期限:
2021年11月19日
配信日:
2021年10月19日
UA No:
071/2021

ネパールで重症化リスクのある140万人以上が、3月7日から中旬にかけて、英オックスフォード大とアストラゼネカが開発した新型コロナウイルスワクチンの初回接種を終えた。しかし、2回目の接種は、ワクチン不足で5カ月以上受けられなかった。アムネスティは、世界各国に向けてネパールへのワクチン提供を支援するよう要請した。この要請を受けて、日本政府(160万回分)、ブータン政府(23万回分)、英国政府(13万回分)の支援がネパールに届いた。

ネパールでも感染の第二波で多数の死者が出ていた。2回目の接種を受けることができずにいたのは、重症化リスクのある人たち、そのほとんどが65歳以上の140万人だった。ネパールの現状からみれば、人口の70%が接種を終えるのに10年以上かかるとされる。

アムネスティは、英国に不足分のワクチンをネパールに直接供与することを求める活動を世界中で展開してきた。また、要請の対象は、英国だけでなく国際社会、特に大量のワクチンを供給してきた富裕国も入っている。

英国はこの要請に応えた。南アジア・英連邦大臣は、「その必要性を認識している」と回答し、ネパールを支援する約束を果たすことを改めて表明した。

英国政府は8月26日、13万回分のオックスフォード大・アストラゼネカワクチンを送り届けた。それより先に動いた日本政府は、160万回分を供与した。また、ブータン政府は、アストラゼネカとネパールとの3者間ワクチン融通協約の一環として23万回分を提供した。

必要な量が8月にネパールに届けられたことで一安心だが、今回のUAで、世界各国が公平にワクチンを入手できないという、より大きな問題が明らかになった。アムネスティは、大手製薬会社に説明責任を求めることを含め、低中所得国がワクチンを公平に入手できるよう引き続き活動を続ける。

このUAに関するアクションは、これで終わります。要請文を送付してくださったみなさんに深く感謝いたします。ありがとうございました。

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