最新情報:
2022年4月13日 (更新情報)
更新履歴:
2021年11月12日
国名:
インドネシア
対象者:
アザール(男性)とマウリディヤンティ(女性)
期限:
2021年12月31日
配信日:
2022年4月13日
UA No:
107/2021

ハリス・アザールさんとファタ・マウリディヤンティさんが 3月17日、海事・投資担当調整相の申し立てにより、名誉棄損容疑で起訴された。2人は、鉱山会社の事業に軍関係者数人が関与したという疑惑について話し合ったとき、その会話の様子をユーチューブで公開したために告発されていた。2人は、表現の自由の権利を行使しただけにもかかわらず、有罪なら実刑6年を受けるおそれがある。

アザールさんとマウリディヤンティさんは、インドネシアで知られた人権活動家だ。アザールさんは、人権団体の代表も務める。マウリディヤンティさんは、スハルト政権時代から人権侵害を告発し、被害者の支援をする団体で活動してきた。2人が動画を投稿したのは、昨年8月20日だった。

動画の投稿を問題視された2人は、海事・投資担当調整相から2度にわたり、呼び出しを受けた。報道官によれば、呼び出し目的は、ユーチューブに公開した会話の動機や意図、目的の説明を求めることだった。

調整相は、会話には誤った見解や中傷が含まれ、フェイクニュースの内容も入っているという。アザールさんの話では、対話で話したことは、報告書「パプアにおける軍の配置の政治的経済的研究」に記載されているという。この文書の中で、鉱山開発に数名の軍関係者が関与していることが指摘されている。

8月になって複数の民間団体がこの問題を取り上げた。法的支援機構、ワルヒ・ナショナルエクゼキュティブ、ワルヒ・パプア、LBHパプア、コントラス、JATAM、グリーンピース・インドネシア、トレンド・アジアなどの団体だ。8月22日、調整相は2人を電子情報取引法に違反したとして告発し、1000憶ルピー(おおよそ153億円)の賠償金の支払いを求めた。10月21日、2人は、調整相と協議するために警察に出向いたが、調整相が欠席したため、調停は無期限に延期された。

アムネスティ・インドネシア支部によると、今年1月からの10カ月間に、人権団体が、団体や個人から受けた告発、逮捕、攻撃、脅迫が、少なくとも282件にのぼる。そのうち少なくとも81件が、電子情報取引法違反での告発で、そのほとんどが名誉棄損容疑だ。

アクションしてください。

当局に以下の要請を盛り込んだ英語の要請文を郵送、メール、ツイッターでできるだけ早くお送りください。ツイッターでは、要請文の最後の段落をご利用ください。

  • 両名の起訴を取り消し、捜査をやめる。
  • 電子情報取引法を改正し、名誉毀損を刑事ではなく民事で対応する。
  • 人権擁護活動家に関する国連宣言に従い、人権擁護活動家が脅迫や拘束をおそれることなく活動できるようにする。

要請例文

General Listyo Sigit Prabowo
Chief of Indonesian National Police
Indonesian National Police Headquarter
Jl. Trunojoyo No.3, Jakarta Selatan
DKI Jakarta 12110
Phone: +62 21 7218396
Email: mabes@polri.go.id
Twitter: @ListyoSigitP

Dear Mr. Prabowo

I am writing to express my deep concern about the ongoing police investigation against human rights defenders Haris Azhar and Fatia Maulidiyanti. The two were reported to the police by the Coordinating Minister for Maritime and Investment Affairs, Luhut Binsar Pandjaitan, on allegations of defamation under the Electronic Information and Transactions (ITE) Law. Furthermore, Luhut sued Haris and Fatia 100 billion rupiahs each (approximately USD 7 million).

The allegations relate to a video on Haris’ YouTube channel, where he and Fatia discuss a report about the alleged connections between military operations and mining activities in Intan Jaya Regency, in Papua. It is very distressing to learn that Haris and Fatia face criminal charges for simply exercising their right to freedom of expression, which is guaranteed under both international and national law.

Therefore, urge you to:

  • Drop the charges and close the investigation against Haris and Fatia
  • Amend the ITE to decriminalize defamation and ensure that defamation is only treated as a civil matter
  • Ensure that all human rights defenders can carry out their peaceful activities without harassment, intimidation, arbitrary detention or fear of reprisals, in line with the UN Declaration on Human Rights Defenders.

Yours sincerely,

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