最新情報:
2025年4月 9日 (stop情報)
更新履歴:
2024年9月20日
国名:
中国
対象者:
王建兵(男性)
期限:
2025年5月 9日
配信日:
2025年4月 9日
UA No:
044/2022

「国家権力を転覆させる扇動罪」で収監されていた労働者の権利を求める活動家の王建兵(Wang Jiangbing)さんが、3月18日に3年半の刑期を終えて釈放された。仲間の活動家によると、王さんの精神状態は良好だが、まずは心身の回復に努めるという。なお、彼は今後3年間、政治的権利を剥奪される。共に逮捕された活動家の黄学琴(Huang Xueqin)さんは、依然として拘留されている。

王さんは普段住んでいる広州に戻ることを許されず、2000km離れた西部の甘粛省にある家族の住む家まで、中国国家安全部に護送された。王さんは支援してくれた全ての人たちに感謝の意を示した上で、しばらくは心身の回復に務めるという。

障がいを持つ人々や職業病を患う労働者に法的な支援や研修を提供していた王さんは、ジャーナリストで#MeToo活動家の黄学琴(Huang Xueqin)さんと共に逮捕された。黄さんは同罪でまだ5年の刑期中である。

二人は2021年9月19日に広州で逮捕され、その後5カ月以上、連絡を絶たれていた。逮捕後、二人の複数の友人が警察に呼び出され、自宅を捜索され、電子機器を没収された。

広州中級裁判所は昨年6月、王さんに実刑3年6カ月を言い渡した。王さんが罪に問われたのは、活動家仲間との毎週の集会や、非暴力に関するオンラインコースへの参加、中国政府が「機密事項」とみなす問題に関する投稿などだった。実刑に加え、3年間の「政治的権利の剥奪」を科された。

王さんは拘留中に不当な扱いを受け、その結果、健康が著しく悪化したと報告されている。アムネスティによると、王さんは独房での隔離中に健康問題が発生し、尋問による疲労が悪化させたが、拘留センターは治療を行わず、家族や友人が送った薬の提供も拒否した。さらに、王さんは刑務所での服役中に体重が大幅に減少した。

2022年、国連の「恣意的拘禁に関する作業部会」は、王さんが恣意的に拘禁されていると断定し、中国政府に対し「国家転覆罪」の廃止と国際基準に沿った新法の制定を求めた。一方、黄さんと王さんの拘置から2年が経つ2023年9月、アムネスティは他の団体と共同で声明を出した。

アムネスティは、王さんの状況を引き続き注視しながら、黄さんの即時無条件釈放を求めていきます。王さんへの緊急行動はこれで終わります。要請文を送付してくださった皆様に深く感謝いたします。

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