
- 最新情報:
- 2024年6月 8日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2024年3月17日 (更新情報)
- 2023年8月30日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ワリード・ダッカ(男性)
- 期限:
- 2024年7月 8日
- 配信日:
- 2023年8月30日
- UA No:
- 078/2023
イスラエルの刑務所に収容されているパレスチナ人ワリード・ダッカさん(62歳)は、末期の骨髄がんと診断されている。刑務所内で適切な治療が受けられなかったため、病状は悪化してきた。ダッカさんは、1984年に1人のイスラエル兵を拉致・殺害した武装グループに関与した罪で37年の刑を宣告され、先日、刑を満了した。しかし、2018年に別件で2年の実刑判決を受け、釈放は2025年3月に先送りされた。その日に、彼は生きていないかもしれない。ダッカさんは裁判所に早期の釈放を求めたが、8月7日に申し立ては棄却された。イスラエル当局は人道的見地からダッカさんを即時釈放し、残された時間を家族と過ごせるようにすべきだ。
ダッカさんは作家で、3歳の娘の父親でもある(妻が精液をこっそり持ち出して妊娠した)。1984年にイスラエル軍兵士を拉致・殺害したパレスチナ解放人民戦線(PFLP)系グループを指揮したとして、2年後にイスラエル軍に逮捕された。その後、軍事法廷で武装グループを指揮した罪で終身刑を言い渡された。適用された法律はイスラエル刑法ではなく、英国統治時1945年制定の緊急事態規則で、有罪を立証する基準が著しく甘いものだった。イスラエルの軍事法廷には、公正な裁判を受ける権利を保障してこなかった歴史がある。
2012年、当時のシモン・ペレス大統領は刑期の上限を求めるダッカさんの請願を受け、37年を上限とした。しかし、5年の刑期を残していた2018年初め、家族と連絡を取ろうとする他の囚人のために携帯電話を刑務所に持ち込もうとしたとして、2年の刑を追加された。
一方、ダッカさんの体調は、刑務所当局の長年の怠慢で悪化するばかりだった。2020年に血液関連の不調に陥り、昨年12月に直ちに骨髄移植が必要な骨髄のがんと診断された。今年2月に脳卒中になった時、入院できたのは1週間半後のことだった。その背景には病院の設備不足もあった。治療の遅れで、肺炎、腎不全、血球減少などの合併症を患い、右肺の大部分を失うことになった。
ダッカさんは、成人後の人生の大半を獄中で過ごし、父親の死に目にあうこともできなかった。当局は、余命わずかなダッカさんが妻と一人娘と水入らずの時間を過ごせるように配慮をすべきだ。
ダッカさんが直面してきた問題は、イスラエル刑務所当局がパレスチナ人の囚人の医療を軽視していることを物語る。パレスチナ人の囚人の健康の権利の保障や疾患時の対応における国際的義務に、イスラエルは著しく違反している。
パレスチナ人囚人の権利団体であるアッダミールによると、2022年時点で、イスラエルの刑務所に収容されているパレスチナ人の病人の数は約600人で、200人以上が慢性疾患を抱え、24人がガンなどの重病を抱えているという。

- 最新情報:
- 2024年6月 8日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2024年3月17日 (更新情報)
- 2023年8月30日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ワリード・ダッカ(男性)
- 期限:
- 2024年7月 8日
- 配信日:
- 2024年3月17日
- UA No:
- 078/2023
パレスチナ人の囚人ワリード・ダッカさん(63歳)は、稀な種類の骨髄がんを患い、末期症状にある。2023年10月7日以来、家族との面会を認められず、拷問を受け、辱められた上、必要な治療も受けられない状況にある。この間、病状は悪化するばかりで、2回の転院を強いられた。ダッカさんは1984年にイスラエル軍兵士を拉致、殺害した武装グループに関わっていたとして、禁錮37年の刑を言い渡された。2023年3月に刑期満了のはずだったが、2018年に別件で2年の刑を追加され、2025年3月まで収監されることになった。ただ、その日まで生きていられるかはわからない。イスラエル当局は人道的見地からダッカさんを即時釈放し、残された時間を家族と共に過ごせるようにするべきだ。
作家のダッカさんは、イスラエルに住むパレスチナ人で、4歳の娘がいる。24歳だった1986年3月25日に逮捕された。1984年にイスラエル軍兵士を拉致、殺害したパレスチナ解放人民戦線(PFLP)系グループを指揮した容疑で、1987年3月にイスラエル軍事法廷で有罪判決を受け、終身刑を言い渡された。
2012年、当時のシモン・ペレス大統領は刑期の上限を求めるダッカさんの請願を受け、37年を上限とした。しかし、5年の刑期を残していた2018年初め、家族と連絡を取ろうとする他の囚人のために携帯電話を刑務所に持ち込もうとしたとして、2年の刑を追加された。
ダッカさんの体調は、刑務所当局の長年の怠慢で悪化するばかりだった。2022年12月には直ちに骨髄移植が必要な骨髄がんと診断された。
2023年11月6日、ダッカさんはイスラエル北部の刑務所に移されたが、刑務所は過密状態で衛生状態が悪く、十分な治療を受けることができなかった。さらに、ミリ・レゲフ元文化大臣の指示を受けたのか、刑務官による暴行やイスラエル国旗へのキスの強要などの屈辱的な対応を受けた。12月以降は、体調の急激な悪化で2度の入院を余儀なくされた。また、妻とは、5カ月近く面会することができていない。
- 最新情報:
- 2024年6月 8日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2024年3月17日 (更新情報)
- 2023年8月30日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- ワリード・ダッカ(男性)
- 期限:
- 2024年7月 8日
- 配信日:
- 2024年6月 8日
- UA No:
- 078/2023
イスラエルで38年間投獄されていたパレスチナ人、ワリード・ダッカさん(63歳)が4月7日に亡くなった。収監中、末期がんの治療が受けられない上、暴行や嫌がらせを受けていた。遺体は当局の管理下に置かれ、親族が引き取れないままだ。4月16日、イスラエルの人権団体「アダラ:アラブ・マイノリティ権利のための法律センター」は、ダッカさんの遺族の代理人として最高裁判所に嘆願書を提出し、遺体の即時引き渡しを求めている。
作家で4歳の娘の父親でもあるダッカさんは、1986年にイスラエル軍に逮捕され、イスラエル軍兵士を拉致・殺害したパレスチナ解放人民戦線系グループを指揮した容疑で、1987年3月に軍事法廷で終身刑を言い渡された。この有罪判決はイスラエルの刑法ではなく、英国統治時代の緊急事態規則に基づいており、本来なら終身刑ではなく、はるかに軽い罪が適用されるはずだった。しかし、軍事法廷では公正な裁判を受ける権利が無視された。
2012年、当時のペレス大統領は、刑期の上限を求めるダッカさんの請願を受けて、37年を上限とする法律を定めた。しかし、5年の刑期を残していた2018年に、家族と連絡を取ろうとする他の囚人のために携帯電話を刑務所に持ち込もうとしたとして、2年の刑が追加された。 2023年11月、最高裁判所は仮釈放を却下した地方裁判所の決定を不服とするダッカさんの上訴を認めず、司法的手段による早期釈放への最後の望みが打ち砕かれた。
さらに、イスラエル当局はダッカさんの遺体の引き渡しを拒否している。4月16日、アダラが、ダッカさん家族に代わって最高裁判所に嘆願書を提出し、その中で、当局が非人道的な方法で故人の遺体を放置し、遺族に対する不当な対応を続けていると訴え、遺体の引き渡しを求めた。審理は今も続いている。アムネスティはこの事態を注視し、ダッカさんを尊厳ある方法で埋葬する権利を支援する手段を探っている。
このUAに関するアクションは、これで終わります。要請文を送付してくださったみなさまに深く感謝いたします。
英語でUAを読む