最新情報:
2024年6月 8日 (stop情報)
更新履歴:
2024年3月17日 (更新情報)
2023年8月30日
国名:
イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
対象者:
ワリード・ダッカ(男性)
期限:
2024年7月 8日
配信日:
2024年6月 8日
UA No:
078/2023

イスラエルで38年間投獄されていたパレスチナ人、ワリード・ダッカさん(63歳)が4月7日に亡くなった。収監中、末期がんの治療が受けられない上、暴行や嫌がらせを受けていた。遺体は当局の管理下に置かれ、親族が引き取れないままだ。4月16日、イスラエルの人権団体「アダラ:アラブ・マイノリティ権利のための法律センター」は、ダッカさんの遺族の代理人として最高裁判所に嘆願書を提出し、遺体の即時引き渡しを求めている。

Walid Daqqah作家で4歳の娘の父親でもあるダッカさんは、1986年にイスラエル軍に逮捕され、イスラエル軍兵士を拉致・殺害したパレスチナ解放人民戦線系グループを指揮した容疑で、1987年3月に軍事法廷で終身刑を言い渡された。この有罪判決はイスラエルの刑法ではなく、英国統治時代の緊急事態規則に基づいており、本来なら終身刑ではなく、はるかに軽い罪が適用されるはずだった。しかし、軍事法廷では公正な裁判を受ける権利が無視された。

2012年、当時のペレス大統領は、刑期の上限を求めるダッカさんの請願を受けて、37年を上限とする法律を定めた。しかし、5年の刑期を残していた2018年に、家族と連絡を取ろうとする他の囚人のために携帯電話を刑務所に持ち込もうとしたとして、2年の刑が追加された。 2023年11月、最高裁判所は仮釈放を却下した地方裁判所の決定を不服とするダッカさんの上訴を認めず、司法的手段による早期釈放への最後の望みが打ち砕かれた。

さらに、イスラエル当局はダッカさんの遺体の引き渡しを拒否している。4月16日、アダラが、ダッカさん家族に代わって最高裁判所に嘆願書を提出し、その中で、当局が非人道的な方法で故人の遺体を放置し、遺族に対する不当な対応を続けていると訴え、遺体の引き渡しを求めた。審理は今も続いている。アムネスティはこの事態を注視し、ダッカさんを尊厳ある方法で埋葬する権利を支援する手段を探っている。

このUAに関するアクションは、これで終わります。要請文を送付してくださったみなさまに深く感謝いたします。

英語でUAを読む