- 最新情報:
- 2024年6月29日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2024年3月 5日
- 国名:
- メキシコ
- 対象者:
- 行方不明の学生43人(男女)
- 期限:
- 2024年7月29日
- 配信日:
- 2024年3月 5日
- UA No:
- 010/2024
2014年9月26日に起きたゲレロ州イグアラの学生43人の失踪の捜査は今も続いている。学生の家族は支援団体とともに政府と軍に対して、捜査に必要な800の文書の公開を繰り返し求めてきた。被害者家族が真相を知り、失踪に関与した人物が処罰を受けるよう、失踪に関わる文書を公開するという政府への要求を今後も続ける。
失踪の被害に遭った43人は当時、農村教員養成学校の学生だった。2018年に現連邦政府は、捜査の再開、見直しを行い、「事実と正義を求める委員会」および事件の捜査・訴訟特別班を発足させた。国際人権団体、特に米州人権委員会は、学際的な専門家グループを通して捜査に協力してきた。
これまでのところ、失踪には軍の関与や不作為があったことがわかっている。たとえば、軍の諜報員が学生として農村教員養成学校に潜入し、学生らが学校を出るまで監視していたこと、他の諜報員が学生を尾行し失踪まで監視していたこと、また警察のパトカーが学生が襲撃された地域をパトロールし、学生数人と接触していながら、何の対応もしなかったことなどだ。
専門家グループによると、2023年に政府は、軍から入手した800件以上の文書の引き渡しを拒んだ。中には、警察署からイグアラ郊外への学生17人の移送に関わる文書もある。現地警察幹部と犯罪グループとの通話を軍が盗聴したものだ。政府が文書の提供を拒否したことで、専門家グループは捜査から抜ける決断をした。
2023年7月以降、犠牲者家族は幾度となく文書の公開を求めてきた。人権・人口・移住担当次官は、これら文書の存在を確認したが、10月に辞任した。大統領は、人権センターや専門家グループなど学生家族を支援する団体の信用を傷つける誹謗中傷を繰り返すようになった。
- 最新情報:
- 2024年6月29日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2024年3月 5日
- 国名:
- メキシコ
- 対象者:
- 行方不明の学生43人(男女)
- 期限:
- 2024年7月29日
- 配信日:
- 2024年6月29日
- UA No:
- 010/2024
オブラドール大統領は6月3日、2014年に行方不明になった農村教員養成学校の学生43人の家族と面談した。当局によると、面談の中で被害者家族が、軍の関与が疑われているとして国防長官に求めていた捜索に関わる文書800件のうち15件が開示されたという。事件からおよそ10年、アムネスティは今後も捜査を注視しながら、被害者家族に真相を明らかにし、責任者の訴追に必要なあらゆる手段を講じるよう、関係当局に引き続き求めていく。
被害者43人の家族と支援団体はオブラドール政権に対し、800点以上の軍の関係文書を被害者家族に開示するように求めてきた。アムネスティも、軍に一刻も早い文書の開示と、国際独立調査委員会に参加した専門家による開示文書の精査に向け、あらゆる手段を講じるよう求めてきた。
オブラドール大統領が行方不明者家族と面談した場にいた団体によると、大統領は、250件以上の現場捜索を行なったことを報告したが、学生の特定には至らなかったとした上で、「国際独立調査委員会が捜査を妨げた」などと非難したという。また、大統領は任期終了までは被害者家族との接触を続け、その後はクラウディア・シャインバウム次期大統領に引き継ぐことを約束した。
学生の行方不明事件の捜査に関わる文書の開示を大統領に求める活動は、メキシコ当局の捜査に国内外からの注目を集め、正義を求める遺族の支えにもなってきた。アムネスティは、引き続き捜査を監視し、被害者家族が真実を知り、加害者が訴追されるようメキシコ政府に今後も求めていく。
この緊急行動はこれで終わります。要請文を送付してくださった皆様に深く感謝いたします。
英語でUAを読む