- 最新情報:
- 2025年4月 5日
- 国名:
- 米国
- 対象者:
- セサル（男性)、ノレリア（女性）
- 期限:
- 2025年6月24日
- 配信日:
- 2025年4月 5日
- UA No:
- 028/2025
3月21日、米国入国税関取締局は、ベネズエラ国籍の5人家族の両親を拘束し、12歳以下の3人の子どもたちを両親から引き離した。2年以上前に南部の国境に到着した一家は、一時保護資格（TPS）を持ち亡命申請中であるにも関わらず、不法入国者とみなされた。入国方法がどうであれ、誰にも庇護申請をする権利があり、有効な一時保護資格者の拘束は違法だ。トランプ政権は、直ちに両親を解放し、子どもたちに引き合わせ、家族を引き裂くような非人道的な措置を停止すべきだ。
この数週間、トランプ政権は、人権の危機状況から逃げてきた人びとを犯罪者扱いし、人間性を奪うような政策を打ち出してきた。共同体に恐怖を与え、家族を分離・拘束し、活動家や親しまれている共同体メンバーを標的にするために、ますます残酷で衝撃的な戦術を取り続けている。
セサルさん、ノエリアさん、子ども3人のベネズエラ人一家は、ベネズエラで野党を支持したために政治的迫害を受け、2022年に一家は米国に逃れた。テキサス州に入り、その後、庇護申請をした。家族全員が、一時保護資格（TPS）を保持し、米国での合法的な就業と生活が認められている。一旦TPSが付与されれば、移民資格を理由に拘束されることはない。
3月11日、セサルさんとノエリアさんは、入国税関取締局（ICE）に拘束された。翌日、連邦判事はテキサスでの法廷審問まで、釈放を命じた。しかし、翌々日、ワシントンDCの連邦裁判所に連行され、一旦、釈放されたが、またすぐにICEに再拘束され、その後再度釈放された。3月21日に再び拘束されるまで、二人はICEの通常の調べに応じていた。現在、夫妻はそれぞれ別々の拘束施設に入れられている。
トランプ政権は、長期滞在者を標的に、合衆国法典第8編第1325条（外国人による不正入国）を使い始めた。この移民法の規定は、第一期政権が家族分離政策の根拠としたものである。最近の入国者よりも長く滞在している人びとに狙いを定めたものと懸念される。今回の夫妻の事案は、正規の手続きを経ずに入国したが法的に保護されていた数千人への対応の前例となるおそれがある。
人は誰でも迫害から逃げ庇護を求める権利を持つ。国際法は、拷問、訴追、その他の重大な人権侵害を受けるおそれがある国への送還を禁じている（ノン・ルフールマンの原則、または送還禁止の原則）。この原則は、在留資格を問わず、すべての国に適用される。国連難民高等弁務官事務所は、深刻な人権侵害が蔓延るベネズエラへの送還をしないよう求めてきた。アムネスティはこの要請を支持し、ベネズエラへの送還を全面的に停止するよう求めてきた。
難民条約は、庇護を求める人びとが、入国規則を破らざるを得ないような状況を認め、その後も庇護希望者が正当に評価されるまで難民地位を失うべきではないと規定する。
家族の分離は、特に子どもに長期のトラウマを与え、深刻な人権侵害になる。家族分離を伴う移民政策は、それに伴う精神的な苦しみにより、拷問、非人道的、侮辱的な取扱いにあたる。トランプ政権は政策を改め、セサルさんとノエリアさんを解放し、子どもを2人のもとに返し、家族分断、拘束、強制送還を停止すべきだ。
アクションしてください。
当局に以下の要請を盛り込んだ英語の要請文をメールまたは郵送でできるだけ早くお送りください。
- ただちに政策を転換し、夫妻を子どもたちのもとに戻し、家族の引き離し、家族の拘束、大規模な拘束、強制送還を停止する。
要請文例
Todd Lyons,
Acting Director, Immigration and Customs Enforcement
500 12th St SW
Washington, DC 20536, USA
Email: Todd.M.Lyons@ice.dhs.gov
Dear Mr. Lyons,
I urge you to immediately release Cesar and Norelia (A#s 246149580 & 246149581) back to their three young children. On 21 March 2025, Immigration and Customs Enforcement (ICE) in Washington, DC, USA, unlawfully detained and separated a Venezuelan family with active and valid Temporary Protected Status (TPS) and pending asylum applications and charged them with “illegal” entry to the United States, more than two years after their arrival at the southern US border.
This is one of the first times that the United States has used 8 U.S.C. 1325, the provision of immigration law that was the basis for the Trump administration’s family separation policy in its first term, to target a family that has been in the United States for years, rather than recent arrivals at the US-Mexico border.
This is a blatant and outrageous subversion of the law being used to target immigrants and separate families that have already built lives in the United States. Everyone has the right to seek asylum. People should be given prompt access to fair and efficient asylum procedures, and under international refugee law, cannot be penalized due to irregular entry into the country where they are seeking protection. Once granted TPS, an individual cannot be detained on the basis of their immigration status in the US.
Young children watched their parents being taken away in handcuffs and thrust into a system that inflicts violence and prolongs their suffering. Separating asylum-seeking families causes long lasting trauma, particularly in children, can amount to torture, and is a flagrant breach of their human rights.
I urge you to immediately change course and release Cesar and Norelia back to their young children, and end the practice of family separation, family detention, and mass detention and deportations.
Yours sincerely,
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