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ケニア: 国際法上の難民の権利を尊重せよ

2005年8月26日
国・地域:ケニア
トピック:難民と移民
アムネスティ・インターナショナルはケニア政府に対し、外国籍の人びとを大量に逮捕し送還することを止めるよう要求している。政府のこの措置は、2005年8月15日で外国籍住民登録が終了したためである。多くの人びとは今なお登録に必要な書類を所有しておらず、ケニアでは恣意的な逮捕がこれからも続くとアムネスティは懸念している。母国に送還された際、不当逮捕、拷問、その他虐待や裁判なしの投獄といった人権侵害に多くの人びとが直面する可能性がある。

深刻な人権侵害の危険に晒される可能性のある国や地域への強制送還は、国際人権法・難民法上ケニアが果たすべき義務に違反する。ケニアは1951年難民の地位に関する条約と1969年アフリカ難民問題の特殊な側面を規律するOAU(アフリカ統一機構)条約を批准している。

2005年4月、移住・住民登録・難民担当大臣のリナ・キリモ氏は声明を発表し、外国籍で登録に必要な書類を所持しない者はケニアに不法滞在しているものとみなし、該当者は母国に送還するとした。当初、ケニアでの外国人登録の期限は2005年6月30日と決められていたが、後に2005年8月15日に延長された。これは、ケニア政府が難民や移民の苦境を真剣に懸念していることの表れである。

しかし、登録期間の長さが不十分とアムネスティは懸念している。この問題は非常に複雑であり、政府が登録する場所や必要書類の定義を明示しなかったのが原因である。本日までにUNHCRにアクセスした人数の多さを考えると、UNHCRは全てのケースを審査できないのではないか、との懸念もある。これらの問題点を考えると、審査不十分のまま強制送還される人も出てくる可能性がある。

アムネスティは、ケニア政府が自国の領土への外国籍者の入国・居住・退去について管理する権限があることは認めるが、難民でも移民でも法的地位にかかわらず基本的人権を犠牲にしてはならないと考える。政府は8月15日を最終期限とすると発表したが、登録やUNHCRでの難民申請審査などが終わっていない状況をふまえ、ケニア政府の国境管理権限の行使方法が、8月15日までに登録できなかった人びとを大量に逮捕し送還するという手段をとるならば、国際人権法・難民法上の義務違反になると懸念する。

アムネスティは、ケニア当局に対し、次のように要求する:

  • 2005年8月15日の最終期限以降、必要な登録書類を所持していない外国籍住民を逮捕・送還してはならない。このような逮捕・送還は、大規模な人権侵害につながる恐れがある。
  • UNHCRが発行する書類、たとえば、個別に庇護申請が審査中であること(審査には数ヶ月を要する)を証明する書類などを尊重する。
  • 深刻な人権侵害を受ける可能性のある国へ送還しないことを保証する。国際人権法・難民法上のケニアの義務に従い、特に1951年難民の地位に関する条約、1967年同議定書、1969年アフリカにおける難民問題の特殊な側面を規律するOAU条約、そして国連拷問等禁止条約(拷問及び他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取り扱い又は、刑罰に関する条約)を遵守する。
  • 国際的な保護を求める人すべてに対してUNHCRへのアクセスを保証し、国際人権・難民法やその他国際基準に則した公平で十分な手続きで難民申請の審査が終了するまで、強制送還しないことを保証する。
  • 退去強制手続きにおいて基本的人権を確実に保障する。これには、個別に審査を受ける権利、当事者が理解可能な言語による意思疎通にもとづく決定を受ける権利、そして法的または同等の権限を有する機関による速やかで公平かつ個別の意見聴取方法にもとづいた送還の決定に異議申立てできる有効な機会を得る権利が含まれる。

背景情報

ケニアでは、難民は指定された難民キャンプで生活する。難民キャンプはソマリア国境近くのダダーブとスーダン国境近くのカクマにある。ケニヤは約24万人の難民を受け入れており、その多くがソマリアとスーダンから来ている。ダダーブには約138,571人の難民がおり、圧倒的にソマリア人が多い。一方カクマには約87,100人の難民がいるが、大多数はスーダン人であるが、実際にはエチオピア、エリトリア、そして大湖地域の周辺国からの難民もかなり存在する。ナイロビその他の都市に不法に滞在している難民の数は、調査によって15,000人から60,000人と開きがある。これらの人びとは警官による嫌がらせの対象となり、賄賂を要求されることもある。

アムネスティ発表国際ニュース
(2005年8月17日)
AFR 32/007/2005

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