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チェコ:教育における差別に欧州人権裁判所が判決を下す

2007年11月13日
国・地域:チェコ
トピック:先住民族/少数民族
11月13日、チェコ共和国に対して欧州人権裁判所は判決を下し、実際には民族的理由で、ロマのこどもたちを学習障がいのある子どものための特別学校に送り込んでいた、と同国のロマへの差別を断じた。欧州人権裁判所の大法廷が下したこの判決は、最終的なものである。

差別を受け、教育を受ける権利を侵害されたとして、オストラヴァの18人のロマの人びとが欧州人権裁判所に訴え出た。1996年.から1999年にかけて、信頼性を欠く試験の結果に基づいてロマの子どもたちが特別学校に送り込まれたが、ロマの親たちはこうした措置に対して同意を与えることがどのような結果をもたらすかについて十分な説明を受けていなかった、またこの制度が一般化することによって、ロマに対する差別や隔離教育をもたらすことになった、とする申立てである。

大法廷は、ロマが「社会的に恵まれない弱い立場の少数民族の典型」となっており、教育を含めて「特別な保護」を必要とすると述べた。チェコの特別学校はロマの子どもたちだけを対象とした制度ではないにもかかわらず、人口比からみて不自然なほど多くのロマの子どもたちが特別学校に入れられていること、そこでの教育はごく初歩的なものに限られ他の子どもたちからも隔離されていること、などが大法廷で明らかにされた。1999年、特別学校の80パーセントから90パーセントはロマの子どもたちであることをチェコ政府自身も認めている。

大法廷の多数意見は、「社会的に恵まれない居住区域に属し、教育も十分に受けていないことが多いロマの親たちが、この状況のすべての側面を考慮したうえで、子どもたちをそこに入れることに同意することがどのような結果をもたらすかを、十分に理解することができた、とは納得していない」とした。その上で、当時のチェコの関連法が、実際にはロマの人びとに対して不当に差別的な影響を与えた、と大法廷は認定した。

特別な保護を受けるどころか、ロマの子どもたちは実際に「彼らが直面する問題をより悪化させ、発達をあきらめざるを得ない」ような教育を受けていた。大法廷は、法改正その他、ロマに対する教育の必要性に応えるための取組みがなされたとしながらも、待遇の違いは客観的にも合理性においても、正当化することはできないとした。

欧州人権裁判所の大法廷は、これらが欧州人権条約第14条(差別の禁止)および同条約の第1議定書第2条(教育を受ける権利)に違反していると判決した。

2007年11月13日
EUR 71/002/2007
 

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