モルディブ:性的虐待をうけた少女に、罰ではなく保護を

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2013年1月16日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:モルディブ
トピック:子どもの権利

モルディブで15歳の少女が、かん淫の容疑をかけられた。少女は、継父に強かんされていた可能性が高い。言語道断である。

フェイドゥ島に住む少女と継父は、2012年6月に逮捕された。その直前に、自宅の近くから、地面に埋められた乳児の死体が発見された。

継父は何年にもわたり、娘に性的虐待を繰り返していたという。継父は未成年への性的虐待、わいせつ文書の所持、殺人の罪に、少女の母親は犯罪と殺人の隠ぺいの罪に、問われている。

少女は、かん淫の罪に問われている模様だが、当局は事件の詳細や継父の強かんとかん淫の関係など事実確認は、拒否している。

どのような理由であれ、今回の起訴はまったく言語道断である。強かんや他の性的虐待の被害者に必要なものは、カウンセリングや支援である。罰則ではない。

アムネスティは、当局に対して直ちに起訴を取りやめ、本人の安全を確保し、必要なすべての支援を提供することを強く主張する。

もしかん淫で有罪判決が下れば、少女はむち打ちで罰せられることになる。モルディブの法律では、18歳まで自宅に軟禁され、その後むち打ちにかけられる。

むち打ちは、拷問や他の残虐で非人道的、品位を傷つける取扱いや刑罰を絶対的に禁止する国際的基準を侵害する。当局は理由を問わず、ただちにむち打ちをやめるべきである。今回、これまで苦難を味わってきた少女が、むち打ちの危機にさらされている。これは、とうてい許されことではない。

むち打ちは非常識で屈辱的であるだけでなく、身心ともに長期に傷跡を残す。

モルディブ司法行政部は、容疑の存在は認めているが、少年裁判所には起訴されていないと述べた。

アムネスティが受けた信頼できる情報では、これまで複数の少女をかん淫の罪で起訴し有罪にして、その結果、むち打ちにかけてきた。その中には、強かんや性的虐待を受けていた少女もいる。

アムネスティ国際ニュース
2013年1月8日

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