- 2018年4月13日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:チャド
- トピック:
首都ヌジャメナの裁判所は4月5日、名誉棄損容疑で起訴されていたタジャディン・マハマッド・ベイブーリ(愛称マハディン)さんの釈放を命じた。
アムネスティは、昨年のライティングマラソン(世界規模の請願書き)でマハディンさんを取り上げ、彼の釈放を求めて延べ69万人以上が手紙を書いた。この運動がマハディンさんの釈放を後押ししたといえる。それだけに、マハディンさんの釈放は、大変喜ばしい。
マハディンさんは2016年9月、政府関係者の公金不正使用を告発する動画をフェイスブックに投稿し、その数日後に逮捕された。当初は、治安維持法違反で起訴されて、終身刑を受けるおそれもあったが、今年3月、罪がずっと軽い名誉棄損罪に取ってかわられた。そして、裁判所は、勾留期限の48時間が過ぎていたことを認め、釈放を命じた。4月19日に裁判があるが、名誉棄損罪での実刑はないと言われている。
チャドでは、政府を批判して恣意的に逮捕された人権活動家やジャーナリストなどが多数いる。マハディンさんもその一人だった。大統領選挙があった2015年以降、経済危機の中で当局は強硬な緊縮政策を導入し、さらに、市民への弾圧を強めてきた。
マハディンさんの釈放は喜ばしいことだ。しかし、真のチャドの変革とは、表現の自由の権利の行使を保障する法的、社会的な仕組みを実現することだ。
アムネスティ国際ニュース
2018年4月6日
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