- 2021年2月17日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:マラウイ
- トピック:
(C) LAWILINK/Amnesty International
マラウイでは、皮膚や髪の毛や眼の色が薄いアルビノ(先天性白皮症の患者)の人びとの拉致や殺害が再び増加し、この社会的弱者の安全が、ますます脅かされる事態にある。背景には加害者の多くが捕まっていないことがあり、警察には、捜査体制の強化が求められている。
1月27日、容疑者らがアルビノの男性の殺害を自供したが、遺体はまだ見つかっていない。2月3日には、12歳の少女が自宅にいたところ、何者かに拉致されそうになった。
過去4カ月間、アルビノの人びとを襲撃する事件が、わかっているだけでも7件あった。殺人、墓の盗掘、誘拐未遂、暴行などだ。警察によると、この6年で、アルビノを狙った犯罪は、およそ170件あった。その中には、殺人事件が20件以上含まれている。
一連の事件は、アルビノの人びとが、いつ、どこで事件に巻き込まれてもおかしくないことを物語る。自宅も安全ではない。
アムネスティは、これらの犯罪行為に対し、徹底した捜査と加害者の処罰を繰り返し求めてきた。しかし、アルビノの人びとを狙った襲撃事件の多くが、未解決のままで、犯人は処罰を免れてきた。この不処罰の風潮が、犯罪を助長させていると言える。
マラウイ政府は、国内法・国際人権法に従い、アルビノの人びとの身の安全を守り、襲撃犯や殺人犯を処罰する義務がある。警察当局は、すべての未解決事件の解明に全力をあげ、被害者が泣き寝入りせず、犠牲者が浮かばれるようにしなければならない。
アムネスティ国際ニュース
2021年2月4日
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