- 2023年8月 3日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ガーナ
- トピック:死刑廃止
ガーナ議会は、刑事その他犯罪法と軍隊法で死刑条項を削除した改正法案を可決した。
同法案が議会で可決されたことで、ガーナは死刑廃止に向けて大きく前進した。これは、死刑という残酷な刑罰の廃止と生存権の保護の強化に不断の活動をしてきたすべての人びとの勝利を意味する。ただ、この非人道的な刑罰の全面廃止には、大逆罪に死刑を適用する憲法の改正を必要とする。
刑事犯罪法改正案と軍隊法改正案が議会で可決された今、ナナ・アクフォ=アド大統領には、速やかに各法案に署名し、現死刑囚の死刑判決を減刑し、死刑執行を停止することなどの対応が求められている。また憲法の死刑条項の削除も不可欠だ。
アムネスティは、いかなる場合も死刑に反対する。死刑は世界人権宣言が謳う生きる権利を侵害するからだ。死刑は極めて残酷で非人道的、尊厳を傷つける刑罰であり、私たちの世界では居場所はない。
背景情報
アムネスティは1977年から死刑を廃止する活動をしている。
アクフォ=アド大統領は昨年11月、アムネスティ・ガーナの代表団に対し法令から死刑を削除する必要性を表明している。
アムネスティは毎年世界各国の死刑の状況を調査しているが、ガーナでは昨年、7件の死刑判決が言い渡され、年度末の死刑囚数は172人だった。一方、死刑の執行は1992年以降はされていない。
7月25日現在、アフリカの55カ国のうち23カ国がすべての犯罪に死刑を廃止している。
アムネスティ国際ニュース
2023年7月25日
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