ブルキナファソ:同性愛を禁じる法律可決

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2025年9月 4日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ブルキナファソ
トピック:性的指向と性自認

ブルキナファソの暫定立法議会で新しい家族法が可決された。新法は結婚最低年齢を男女ともに18歳と定めるとともに、婚姻は双方の合意に基づくとし、子どもの権利を長年侵害し、教育、健康、福祉に深刻な打撃を与えてきた児童婚・強制婚の慣行から子どもを保護するものとなった。相続権における性差別も撤廃された。こうした規定は、子どもの権利と女性の権利を守る取り組みにおいて重要な節目であり、歓迎する。

一方で、同意に基づく成人同士の同性間の関係が犯罪とされたことには、強い懸念を抱く。これは差別を生み出すだけであり、法の下の平等の権利を侵害するものだ。ブルキナファソが批准する「アフリカ人権憲章」および「市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)」にも反する。

すべての人は、私生活と家庭生活を尊重される権利があり、恐怖や差別なくその権利を享受できるべきだ。アムネスティはイブラヒム・トラオレ大統領に対し、同法を承認する前に、修正のために暫定立法議会に差し戻すよう要請する。

背景情報

新たな家族法は9月1日、暫定立法議会で全会一致で可決された。同法は「同性愛行為および類似行為を助長するおそれのある行為」を、2~5年の懲役刑および200万~1,000万XOF(西アフリカCFAフラン、約50万円~260万円)の罰金刑に科すと規定している。

ブルキナファソ、ニジェールとともにサヘル同盟を構成するマリでも、2024年10月31日に国民暫定評議会で、同性愛を違法とする新刑法が採択された。12月13日に暫定大統領が署名して成立した同法では、同意に基づく同性関係は「不自然な行為」と定義され、「わいせつな露出に関連する罪」として懲役2年および20万XOF(約5万円)の罰金が科される。

アムネスティ国際ニュース
2025年9月2日

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