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英国: イラクへの強制送還は不当

2005年9月 2日
国・地域:英国
トピック:難民と移民
アムネスティ・インターナショナルは、難民申請が却下されたイラク人庇護希望者数十名をイラクのクルド地域へ強制的に送還しようという英国政府の動きに対し、強い懸念を表明する。

アムネスティは、クルド地域について、安全、安定ではないと判断している。当局は送還日程を確定していないものの、送還が差し迫っているとする推測が広がっている。なお、難民申請が却下されたイラク人庇護希望者の多くは、すでに収容されている。

「送還先がクルド地域であるから、イラクでも安全で尊厳が守られた生活ができるという想定は危険」とアムネスティは語った。「英国はこのような決定により影響を受けるイラク人について、注意深く検討するべきである。」

イラク国内の治安悪化と広範な人権侵害を鑑みて、難民申請が却下された後も、イラクのいかなる地域へもイラク人庇護希望者を送還するべきでないとアムネスティは考える。

イラクの治安状況はここ数ヶ月悪化の一途をたどっており、武装勢力の攻撃によって数百人の民間人が死傷している。米国主導の部隊を狙った攻撃で一部の市民が死亡、負傷しているケースもあるが、その他は市民の大規模な犠牲を目的とした攻撃による死傷者である。自爆などによる無差別攻撃とともに、警察やイラク暫定政府の関係者を狙った周到な暗殺も行われている。

イラク市民に対する深刻な人権侵害について、米国主導部隊にも責任がある。たとえば、しばしば死亡者を出してきた過度の武力行使、拷問やその他の虐待行為、罪状や裁判なしの長期間の拘留、恣意的拘束などが行われている。

メディアで報じられる暴力行為のほとんどがバグダッドや首都の西部及び北西部で発生している一方で、メディアで取り上げられない北部や南部、クルド地域においても殺人や報復殺人、拉致などが行われている。

「現時点においてイラク人の帰還は完全に自発的でなければならない。難民申請が却下された場合にも、安全で尊厳が守られるという十分な保障がある場合においてのみ、送還が可能である。」「イラク人に帰還を物理的・身体的に強制すること、帰国以外の選択肢を絶つという権利の侵害は、国際人権法及び国際難民法の違反行為にあたる。」とアムネスティは語った。

アムネスティ発表国際ニュース
(2005年8月26日)
EUR 45/034/2005

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