イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ:8.20 キャンドル・アクションNGO共同アピール

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2006年8月20日
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
トピック:地域紛争
レバノン/イスラエル・停戦から1週間
市民を巻き添えにする暴力の応酬をふたたび繰り返さないために

7月12日に始まったレバノンでの戦争は33日間続き、8月14日に停戦しました。

残されたのはたくさんの死者と負傷者です。その数は、レバノンの民間人の死者1000人以上、ヒズボラの戦闘員は数知れず、イスラエルの民間人の死者37人、イスラエル兵士117人。レバノンの負傷者数千人以上、そしてイスラエルの負傷者約400人。

イスラエル軍の侵攻によるレバノンの損害だけで4000億円、避難民は100万人を越えています。無残に破壊されたレバノンでは、多くの場所に地雷やクラスター爆弾、不発弾などが取り残され、家に戻ろうと急ぐ人たちの混雑の一方で、不発弾による死者も出ています。

この戦争にどんな意味があったのか? 突如侵攻されたレバノンの市民だけでなく、イスラエル国内からも疑問の声が上がっているのは当然でしょう。戦争のきっかけとなった、ヒズボラに誘拐されたイスラエル兵士の行方はいまだに分からないままで、今後、捕虜交換という当たり前の手続きによってしか解決されないことは明らかになっています。

当然ながらこうした無益な戦争と、民間人をターゲットにした戦争犯罪の責任が追及されなければなりません。しかし、戦争の当事者であったイスラエル政府、ヒズボラの双方ともに勝利宣言をしていますし、停戦を成立させるために長い時間がかかってしまった国連と国際社会は、その力のなさを再び露呈させてしまいました。

私たちは同じ市民として、犠牲となった人たちの痛みを共有し、この停戦が破れることがないよう当事者双方に強く訴えます。

また、イスラエル軍が早期にレバノン領内から撤退をし、レバノン・イスラエル国境が安定することを強く求めます。

今回の戦争について、国連が調査を実施し、戦争犯罪がうやむやにされないよう求めます。

レバノンの窮状に対しては世界的な救援活動が始まっていますが、それが国際政治の「援助戦争」に陥ることなく、現地のニーズに見合ったものとなることを関係者に強く求めます。また復興から取り残されがちな人々、たとえばパレスチナ難民などへの支援を強化するように訴えます。

レバノンでの戦争の影で、パレスチナ自治区、とりわけガザの状況は国際的に無視されています。イスラエルによるガザ攻撃が中止され、その封鎖が解除されることを強く求めます。

パレスチナ問題が解決されず、中東での安定が確立しないことがこうした紛争の根本にあります。パレスチナ問題の解決に本気で取り組むことは、私たち国際社会の責任なのです。


2006年8月20日
増上寺にて

■主催団体
Stop the Wall! 実行委員会
(特活)アーユス仏教国際協力ネットワーク、(社)アムネスティ・インターナショナル日本、(特活)シェア=国際保健協力市民の会、CHANCE!pono2、(特活)日本国際ボランティアセンター(JVC)、(財)日本クリスチャンアカデミー関東活動センター、日本キリスト教協議会(NCC)、日本パレスチナ医療協会、(財)日本YMCA同盟、日本YWCA、(特活)パレスチナ子どものキャンペーン、パレスチナの子供の里親運動、グループ・サフ-リア、ピースボート

■協力
WORLD PEACE NOW