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英国:アルジェリア人強制送還は正義への侮辱および拷問の容認

2006年9月19日
国・地域:英国
トピック:難民と移民
特別移民申立委員会(SIAC)が本日付で、法律上の理由により「Y」と呼ばれるアルジェリア人男性による、国家安全保障を理由とする強制退去についての上訴を棄却する判断を下したことに、アムネスティ・インターナショナルは深く失望している。SIACは、Yがアルジェリアへ送還されたとしても現実に拷問の危機に直面することはないと判断した。

特別移民申立委員会(SIAC)が本日付で、法律上の理由により「Y」と呼ばれるアルジェリア人男性による、国家安全保障を理由とする強制退去についての上訴を棄却する判断を下したことに、アムネスティ・インターナショナルは深く失望している。SIACは、Yがアルジェリアへ送還されたとしても、現実に拷問の危機に直面することはないと判断した。

アムネスティのヨーロッパ・中央アジアプログラム部長ニコラ・ダックワースは、「SIACによる訴訟は、大変不公平である。SIACはYに対し、公正な法手続きを受ける権利やあらゆる重要な権利の平等を否定し、彼が国家安全保障の危険分子であるという英当局の主張について、効果的に反論することを不可能にしたと言える」と話した。

Yは拷問を生き抜いて、英国で難民としての地位を付与された。2005年に彼は他の数名とともに、リシンの製造および利用計画に関するすべての容疑について無罪判決を受けている。彼は2003年1月以来拘束されていた拘置所から、2005年4月に釈放されたが、後に再逮捕され、強制送還に先立ち収容された。

SIACの判断について、Yの刑事裁判を担当した陪審員のうち3人は、彼が刑事裁判で無罪判決を受けたにもかかわらず、まったく同じ証拠が再び強制退去の論拠として用いられていることに衝撃を受けている。
 
この陪審員らは、アムネスティに対して次のように話している。「一般の社会の構成員として、このような不公平で不当な一連の出来事を目の当たりにして、私たちは声を上げざるを得ない。これは、私たちが自由かつ民主的な社会の中で可能と考えるあらゆることに反している。」

「2003年1月以降、Yは英国政府から想像を絶する迫害を受けてきました。私たちは彼の刑事裁判(ノン-リシン裁判 'no-ricin trial')において陪審員を務め、その後7ヶ月にわたり、検察側および弁護側から提示される証拠と議論に注意深く耳を傾けてきた。私たちは陪審員として、彼のすべての容疑について無罪の判断を下した。そして、彼の釈放にあたっては、彼がこの国での生活を再構築していくことができると期待していた。」

アムネスティの調査団は、Yが国家安全保障上の危険分子であり、アルジェリアに送還後に拷問を受ける現実の危機に直面することはないという英当局の主張に対して、Yが上訴していた訴訟の大部分を傍聴した。

アムネスティは、SIACにおける訴訟手続きの中で、Yが国家安全保障上の危険分子であるというレッテルを貼られ、効果的に反論する権利を否定されていたと考える。アムネスティは、英当局がYやYの弁護人、一般にも公開されない秘密情報を入手し依拠していたことに深刻な懸念を表明する。

「アムネスティは、テロに関する情報を保持するとされた人々に対し、アルジェリア治安部隊が拷問を継続して行っていることを広範囲にわたり立証してきた」とニコラ・ダックワースは語った。

「Yがアルジェリアへ送還された場合に、現実に拷問の危険に直面するという広範な証拠をSIACに示すとともに、今回の判決は正義への侮辱であり、不正であるとしか言いようがない。」

AI Index: EUR 45/014/2006
2006年8月24日

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