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フィリピン:フィリピンの「政治的殺害」に関する日本のNGO共同緊急書簡

2007年1月11日
国・地域:フィリピン
トピック:危機にある個人
ASEAN関連会議のための再訪比時におけるフィリピンでの「政治的殺害」に関する再確認のお願い

2007年1月9日
内閣総理大臣 安倍晋三 様
外務副大臣 浅野勝人 様


拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。

私たちは、フィリピンのアロヨ政権下で急増している「政治的殺害」を強く懸念し、フィリピン政府に対して解決を促すよう日本政府に要請してきました。

こうした日本での取り組みを受けて、2006年12月8日の日比外相会談及び9日の首脳会談において、「政治的殺害」について言及がなされ、「フィリピンの人権状況についての日本国内の強い関心」に関して、正式な外交上の会談でフィリピン政府に伝えられたことは、日本各地で署名活動等を続けてきた私たち市民にとって非常に心強い一歩であり、また、日本政府の方々による今回の真摯な姿勢を私たちは非常に歓迎しております。

しかし、フィリピンにおいては、現在も人権状況がよくなる兆しは一向に見えていません。フィリピンの主要英字紙Philippine Daily Inquirerや人権団体カラパタン (KARAPATAN)、そして香港で活動するNGOのアジア人権委員会(Asian Human Rights Commission )などによる報告を総合すると、12月の日比首脳会談・外相会談から今日までの1ヶ月間に、すでに10名もの左派活動家が各地で相次いで殺害されています。12月の日比共同声明には、「統治全般及び政府開発援助の実施に関し、調和の維持、民主的価値及び人権の擁護」などが明確に盛り込まれたにもかかわらず、残念ながらフィリピン政府は真摯に実行していないものと判断せざるを得ません。

そうした事態を踏まえて、私たちは再度、フィリピンで引き続き起こっている「政治的殺害」に対して強い懸念を表明するとともに、首相、副外相が今週末に訪比される際、フィリピン政府が「政治的殺害」の再発防止に向けて即時効果的な施策をとるとともに、これまでに起きた「政治的殺害」の真相究明を徹底するよう、日本政府として再度強く申し入れられることを要請します。

敬具

賛同団体一同(五十音順)
社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
国際環境NGO FoE Japan(Friends of the Earth)
ODA改革ネットワーク
KAFIN横浜
(特活)草の根援助運動
ジュビリー関西ネットワーク
ティナラク織の会「カフティ」
『日比友好50周年』を問い直す市民・NGOのつどい実行委員会
日本キリスト教協議会フィリピン委員会
ヒューマンライツ・ナウ
フィリピン情報センター・ナゴヤ
フィリピンのこどもたちの未来のための運動(CFFC)
フィリピンの政治的殺害を止める市民ネットワーク東京・横浜
WAYAWAYA



<参考:2006年12月9日の日比首脳会談以降に起きた10名の左派活動家殺害の概要>

12月11日
・ 早朝、カビテ州イムス町にある日系企業、EMI矢崎(矢崎総業)の工場前で、同社の元労組副委員長で同州の労組連合幹部、ジザス・セルビダさん(36)が射殺された。セルビダさんが幹部を務めているカビテ労働者連帯(SCW)は、4月にこの日系企業を訪問したアロヨ大統領への抗議行動を行っている。
(1人目)

12月11日
・ 午前10時半頃、ソルソゴン州で、人権派の弁護士として知られるヒル・ゴホルさんが、同州グバット町の裁判に出席してソルソゴン市に車で戻る途中、バイクで待ち伏せしていた二人の男性に射殺された。彼の車の運転手も犠牲になった。元州議のゴオルさんは最近、来年の選挙で同州1区から下院選に出馬すると発表していた。同氏はバヤン・ムナの弁護士で農民運動の土地訴訟を扱っていた。(2・3人目)

12月12日
・ 左派系比例代表政党バヤンムナのメンバー、クリサント・フリバルドさん(35)が、ソルソゴン州イロシン町の自宅に侵入した2人組に自宅で射殺された。同町の町議だった同氏の兄も今年初めに射殺されている。(4人目)

・ 同日午後6時頃、ブラカン州マロロス市アトラグのバランガイ長(地区長)であるレナート・エストレリアさん(58)が、同地区のブハギンンで何者かに至近距離から頭を撃たれた。エストレリアさんは、マロロス市のサントス総合病院に運ばれる途中に死亡した。彼の死亡は病院到着時に確認された。(5人目)

12月13日
・ カガヤン州リサールで、アナクバヤンの青年運動のリーダーのネルソン・アソセナさん(19)が、6人の軍服を着た男たちに射殺された。(6人目)

12月20日
・ 北イロコス州で、深夜、地元ラジオ局の記者、アンドレス・アウグスタさん(46)が何者かに刺された。彼はバタック市のマリアノ・マルコス記念病院で午後10時半に死亡した。(7人目)

12月22日
・ ソルソゴン州ドンソル町ダンカラン村で、ドンソル町役場観光課職員で、比例代表政党バヤンムナ党のソルソゴン州幹部でもあるフランシスコ・バントグさんが3人組みの男に射殺された。(8人目)

12月24日
・ 午前4時頃、バタンガス州リアン町サンディエゴで、自宅にいたジュアン・サンガランさん(59)が、国軍歩兵第59大隊の隊員たちによって銃殺された。同氏は、漁師グループ「ハバガット」のメンバーで、人権団体カラパタンのバタンガス州第1地区議長でもあった。一緒にいたロベルト・エスパルドンさん(57)さんも銃撃を受け、膝と胃を負傷した。(9人目)

12月31日
・ 午後5時頃、アルバイ州リガオ市サンロレンツォで、左派系比例代表政党バヤン・ムナのアルバイ州リーダーのロドルフ・アルバラドさんが、自宅にいたところを複数の何者かによって8発の銃撃を受けて殺された。アルバラドさんは、2004年の国政選挙でバヤンムナ党の下院議員候補者リストの6番目の候補者だった。
(10人目)

出所:Philippine Daily Inquirer, KARAPATAN, Asian Human Rights Commission

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