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イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ:アナポリス会議で人権に関する迅速かつ具体的な行動を

2007年11月24日
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
トピック:地域紛争
来週に予定されているアナポリス会議が、イスラエル・パレスチナ間の長期にわたる紛争を公正かつ持続的に解決される方向へ進展させようとするなら、その平和への誓いは、イスラエルとパレスチナの双方の生活を破壊し続けている深刻な人権侵害と重大な国際人道法違反をやめさせ、正すための明確かつ具体的なステップを伴わねばならない。

とくにこの会議の参加各国は、イスラエル政府とパレスチナ自治政府の両者が国際法の下での義務を確実に遵守するため、またイスラエルとパレスチナ双方の人びとの基本的権利が尊重されるための、測定可能な基準を作成すべきである。またその基準を実施するため明確に定義されたメカニズムと、執行可能な手段を持つ体制も確立する必要がある。

以上のような目的を達成するため、また、過去の失敗を繰り返さないため、参加各国はイスラエルおよび被占領パレスチナ地域に国際人権監視団を派遣することに合意すべきである。この監視団は、国際人権・人道法上の責任についての両者の遵守・違反を監視し、その内容を公表する責務を負う。

和平交渉に関与する4者(米国、EU、国連、ロシア)および中東諸国は、ジュネーブ条約その他の国際人権条約の締約国として、国際法尊重を保障する義務を負う。これらの国ぐには自らの特権を変化のための建設的な力として行使し、イスラエル政府とパレスチナ自治政府が人権および国際人道法上の義務に従うよう強調すべきである。

取り組むべき問題の中でもっとも緊急性の高いものとして、数百万人のパレスチナ人とイスラエル人の人権に日常的に影響する諸問題がある。これらの諸問題は、暴力の連鎖を増殖させ、他の問題の解決を妨げている。もし、これまでの数十年におよぶ危機的状況を、恒久的に解決するための基盤を構築しようとするならば、これらの問題は最優先に話し合われなければならない。それらは特に、以下の諸問題である。

・イスラエル軍とパレスチナ武装グループは、ただちに不法な殺害およびすべての民間人攻撃をやめなければならない。また、イスラエル政府とパレスチナ自治政府は、これらの人権侵害の実行者を、地位や年功序列、政治的提携、もしくは後援者であるなどにかかわらず全員裁判にかけなければならない。
・イスラエル政府は、被占領パレスチナ地域の人と物資の移動に対する封鎖と制限という現制度をただちに解除しなければならない。こうしたやり方によってパレスチナ経済は事実上麻痺し、350万人のパレスチナ住民は通常の生活を送ることができないでいる。
・イスラエル政府はまた、ガザ地区の封鎖を直ちに解除すべきである。この封鎖は人道危機をあおり、極端で広範な貧困を招き、食糧援助に依存せざるを得なくした。また、ガザ地区では受けられない医療を必要とする人びとの死も招いた。
・イスラエル当局は、東エルサレムを含む被占領パレスチナ地域内におけるイスラエル人入植地および関連インフラの建設と拡張を全面的に中止しなければならない。この中には、80パーセントが被占領西岸地区内に建設されている全長700kmにおよぶフェンス・壁も含まれる。そして、被占領パレスチナ地域のイスラエル人入植者の本国再移住の準備を開始すべきである。フェンス・壁がイスラエルの治安を守るために必要なら、被占領地域内ではなく、イスラエルと被占領地域の境界に建設すべきである。
・イスラエル当局は、被占領パレスチナ地域内のパレスチナ人の家屋や土地の破壊をやめ、未実施の取り壊し命令を撤回し、被占領パレスチナ地域での計画及び建築法規を定める責任をイスラエル軍から地元のパレスチナ社会に委譲するべきである。
・イスラエル当局は恣意的に拘束されたパレスチナ人、とくに、起訴も裁判もないまま行政拘禁されている800人以上の人びとを釈放しなければならない。また、約300人のパレスチナ人の子どもたちがイスラエル軍事法廷で裁判にかけられているか、あるいは裁判待ちの状態にあるが、この子どもたちのケースは見直しが必要である。これらの子どもたちは、子どもを保護するために必要な手続きを受けていないし、これは国連子どもの権利条約の条項に違反している。

民間人の殺害
当事者双方および国際社会がイスラエルとパレスチナの紛争解決について失敗を繰り返したため、武器を持たない民間人が多大な牲を払ってきた。7年前にオスロ・プロセスが崩壊し、パレスチナ人蜂起(インティファーダ)が始まってから、約850人の子どもたちを含む約4,300人のパレスチナ人がイスラエル軍によって殺され、120人の子どもを含む約1,100人のイスラエル人がパレスチナ武装グループによって殺された。負傷者は数万人で、その多くが生涯治らない傷を負った。犠牲者は、双方ともほとんどが武器を持たない民間人で、紛争に関与しておらず、不法に殺害された。

2003年の「ロードマップ」(国際的に支持されたが実施されなかったイスラエルとパレスチナ自治政府の間の最新の合意)以降、2200人を超えるパレスチナ人と300人を超えるイスラエル人が命を落とした。

近年、イスラエル人の犠牲者の数がかなり減少したことは歓迎すべきだが、イスラエル軍によるパレスチナ人殺害は数多いままで続いている。今年だけでも、300人近いパレスチナ人がイスラエル軍によって殺された。その多くが子どもたちであった。また、パレスチナ武装グループに殺害されたイスラエル人は11人である。こうした殺害の加害者は、双方とも免責されている。イスラエル政府もパレスチナ自治政府も、人権侵害の実行者の責任を真剣に問おうとしないことが、さらに暴力をエスカレートさせている。

入植地と「入植前哨拠点」
イスラエル政府は、「安全保障」を名目に被占領パレスチナ地域内のパレスチナ人の土地と天然資源を不法に占有し、不法な入植地を拡大している。4者の国ぐには、これをやめさせるようイスラエル政府に要求しなければならない。「ロードマップ」合意のもとでは、イスラエル政府は、いわゆる「自然な拡大」を含めてすべての入植活動を凍結し、2001年以降に作られたすべての「入植前哨拠点」を撤去することになっていたが、全くと言っていいほど実施されなかった。それどころか、何十もの「入植前哨拠点」は西岸地区全体に広がるイスラエル公認の150ほどの入植地同様、拡大している。2005年にガザ地区から約8000人のイスラエル人入植者が退去したことは評価できるものの、被占領西岸地区のイスラエル人入植者の数がさらに増加したことで、進展は相殺された。

検問所と封鎖
イスラエル政府は先月、アナポリス会議に先立ち、パレスチナ人が西岸地区の町や村を行き来するのを妨害している560の軍の検問所・封鎖の一部を撤去し、フェンス・壁の建設で自己の所有する土地に行けなくなっているパレスチナ人農民の通行を可能にすると米国政府に約束したが、果たされていない。国連人道問題調整事務所(OCHA)は先週、イスラエル軍が解除したのは、解除予定の24カ所の封鎖のうちわずか2カ所で、フェンス・壁のために所有地に行けなくなっている3万人のパレスチナ人のうち、イスラエル軍が所有地へ行くことを許可したのは18パーセントに過ぎないと報告した。

ガザ
同時に、イスラエルはガザ地区の封鎖を強めたため、150万人の住民に悲惨な結果をもたらしてきた。ほんのまれな例外を除いて、重病人が必要な治療を受けるためにガザ地区を離れることも許されない状態が続いている。その結果、数人が死亡した。世界保健機関は、今月初め、ガザでは必要不可欠な薬が不足し、住民の健康状態がますます悪化し、病院でも乳製品や肉を含め食糧の不足で影響を受けていると報告した。国際援助機関は、住民の80パーセントが国際支援に頼らざるをえなくなっているにもかかわらず、イスラエルがガザ地区への物資の移動を制限しているために、住民の人道的必需品が届かなくなっていることに懸念を示している。

ガザ地区内のパレスチナ武装グループがイスラエルへ自家製の「カッサム」ロケットを発射することをやめさせるため緊急措置をとるよう、国際社会はパレスチナ自治政府とガザ地区を実質的に支配するハマスに対し要求し続けなければならない。

また国際社会は、イスラエルがガザ地区で行なっている恣意的かつ不相応な封鎖をただちに解除するよう求めなければならない。この封鎖は、暴力に何の責任もなく、強制的貧困という悲惨な状況で暮らしている数十万人の子どもたちを含めたパレスチナ人住民に対する一種の集団的懲罰となっている。

AI Index: MDE 15/067/2007
2007年11月24日

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