- 2014年6月17日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:タイ
- トピック:
著名な社会活動家、ソムバット・ブンガームアノンさんは5日の夜逮捕された。(C)PORNCHAI KITTIWONGSAKUL/AFP/Getty Images
タイでは軍部が、基本的な人権への弾圧を拡大している。つい最近も、クーデターに抗議するデモの指導者を逮捕し、平和的なデモ参加者に対しても軍事法廷への出頭命令を出した。
著名な社会活動家、ソムバット・ブンガームアノンさんが5日の夜、逮捕された。
ソムバットさんは軍部の出頭命令を公に拒否して、身を潜めながら平和的なデモをインターネット上で呼びかけていた。
出頭命令を受けた他の7人の中には、チャトロン・チャイサン前教育大臣もいる。チャトロンさんは、軍事法廷により保釈を認められたものの、クーデターに反対したという理由で起訴されている。
軍は、この7人のデモ参加者やチャトロン・チャイサン氏をはじめ、平和的抗議で拘束されているすべての人びとの起訴を即刻取り下げるべきである。
5月22日に権力を掌握して以来、軍事政権は国際人権法が定める責任に反して、政治家、学者、活動家を弾圧し、巧妙に口を封じる抑圧的施策を矢継ぎ早に講じてきた。300名以上の人びとに出頭命令を出しており、大多数を長ければ1週間、恣意的に勾留している。
不敬罪法の批判者や同法違反で起訴されている人は、特に恣意的拘禁の対象となり、軍事法廷での不公正な裁判にかけられ、長期の懲役刑を受ける恐れがある。弾圧を強化するなか、平和的に異議を唱える人びとを罰するために、軍事政権がこの法律をさらに拡大して適用する懸念がある。
こうした弾圧は直ちに止めるべきであり、恣意的拘禁、隔離拘禁、投獄の脅しに歯止めをかけなければならない。
政治的な議論や討論を封じ、人びとが公の立場に立つことを妨げるような行為は、終わりにすべきである。
アムネスティ国際ニュース
2014年6月6日
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