- 2014年6月28日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:タイ
- トピック:
5月20日から戒厳令がひかれているタイ(C) 2014 Getty Images
タイで戒厳令が敷かれて1カ月が経ったが、広範な人権侵害は止まる気配がない。
軍は5月20日、戒厳令を発令し表現の自由と平和的集会を厳しく制限し、拘禁権限を拡大した結果、政治活動家を含めて511名を恣意的に拘束した。大半は数日後に釈放されている。
軍は、恣意的拘束、保釈却下、訴追などで、人々に政治状況について声をあげさせないよう仕組んでいる。ほとんどが前政権関係者やその支持者、学者とジャーナリストなど数百名に出頭命令を出し、拘束している。
呼び出しに応じないと犯罪になり、出頭して釈放されても軍の政策に背く活動をすれば訴追すると脅かされる。軍当局はタイの国際的な法律上の義務に背いて、平和的に反対を表明した人びとを告訴している。ソーシャルメディアを利用してデモを呼び掛けたり、フェイスブック上で「いいね!」をクリックするだけでも犯罪とみなされる恐れがある。
多くの抑圧的手段で人びとの人権が深刻な事態に追い込まれている。
国家平和秩序評議会は表現と平和的集会の自由を保障すべきである。そして、評議会は恣意的な拘束や体制批判者の訴追をやめるべきである。
また、アムネスティは当局に対して、戒厳令で拘束した人々の氏名と所在を明らかにするよう、あらためて要請する。同時に、表現と集会の自由を求めて平和裏に人権を行使したに過ぎないすべての人びとの、即時無条件釈放も求める。
アムネスティ国際ニュース
2014年6月20日
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