- 2014年7月23日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- トピック:地域紛争
イスラエル国防軍の砲撃を受けたアル=アクサ病院の被害を調べるパレスチナ人の職員(ガザ地区中央、デイル・アル=バラ) © AFP/Getty Images
イスラエル軍は19日夜から20日朝にかけて、ガザ地区の複数地域の民家への爆撃を継続し、病院も砲撃した。その結果、戦争犯罪と見られる事態が増えており、緊急かつ独立した国際調査を必要としている。
ガザの保健省によると、デイル・アル=バラのアル=アクサ病院が砲撃され、4人が死亡し、多数の負傷者が出た。
ガザの医療施設付近はこれまでも攻撃を受けていた。同病院は、イスラエルが7月8日に攻撃を開始して以来、負傷者数千人の治療に奮闘してきたが、この病院が今回攻撃を受けた。
イスラエル軍が地上侵攻を開始して4日、ガザの死者数は550名を超え、その大多数は民間人である。一方、ハマスはイスラエルに向けて無差別ロケット弾を数百回発射するという国際法違反行為を続けている。イスラエルの民間人2人が亡くなり、複数の負傷者が出た。
両当事者は、死傷者を保護するために、直ちに一時休戦に合意する必要がある。
また、120万人もが上下水道を使えなくなっており、自治体や救援組織は公衆衛生機能が停止しないよう、応急の修繕作業を迫られている。
今回攻撃を受けた地域の1つシュジャイエは、ガザの東の人口密集地域である。60人余りが殺され、うち少なくとも17人が子ども、14人が女性であった。負傷者は200人余りにのぼると伝えられ、市民は戦火の下で自分の町から逃げざるをえなくなっている。同夜、少なくともイスラエル兵13人も殺された。そのほとんどがシュジャイエにおいてである。
イスラエル軍は「シュジャイエは、ロケット弾やトンネル、司令センターを擁する要塞であるために標的とした」と説明している。イスラエルの軍と政府は、同地域の市民に対して攻撃の数日前、避難するように警告したと繰り返し述べていた。
しかし、多数の住民は行き場所がないために避難しなかった。シェルターとして開放されている国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の学校や他の施設はすべて人で溢れている。イスラエル軍は、避難を警告したからといって、国際人道法の下での民間人の保護義務から免れるわけではない。
双方の攻撃が続く中、違反行為に歯止めをかける国際的な行動が直ちに求められる。国連はイスラエル、ハマス、ガザのパレスチナ武装グループへの武器禁輸措置を取り、すべての国はこれらの国・地域への軍装備品の移送を即時停止すべきである。
アムネスティ国際ニュース
2014年7月21日
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