- 2016年11月 2日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:バーレーン
- トピック:
バーレーンは、人権活動家ナビール・ラジャブさんと野党党首のファドヘル・アッバスさんを無条件でただちに釈放しなければならない。2人は、紛争中に行われている人権侵害への懸念をツイッターに書いたために、長期間の実刑を受ける恐れがある。
2人は、バーレーンも参加するサウジアラビア主導の連合軍が、市民を殺害していることを強く非難していた。批判の結果、ラジャブさんは複数の容疑で罪を問われ一審で係争中、アッバスさんは実刑5年の判決を受けた。アッバスさんはこれを不服として控訴している。11月初旬にそれぞれに裁判所の判断が降りる予定だ。
2人の拘束と投獄は言語道断である。そもそも彼らを投獄しても、社会の批判を封じ込めることはできない。裁判所は、2人に無罪を言い渡し、国は、表現の自由への弾圧をやめるべきだ。
いかなる反対意見にも敵意をむき出しにする空気が広がる中で、彼らのような自主性のある意見は貴重だ。評価こそすれ、罰するのは論外である。
ラジャブさんは、国内でつとに知られる人権擁護活動家で、2012年以降何度も拘束されてきた。6月以降は、当局に対する侮辱などの容疑で拘束されている。ツイッターで、刑務所内の虐待疑惑を指摘したり、サウジアラビア主導の連合軍を批判したためだ。判決は10月末に降りる予定だが、最高15年の刑を受ける恐れがある。
アッバスさんは昨年6月、所属する党が、「空爆は国際法違反だ」とツイートしたことが、「誤情報で国などの利益を損なう行為にあたる」として有罪判決を受け、控訴している。近日中に、判決を受ける予定だ。
アムネスティは、2人の即時かつ無条件の釈放を求めるとともに、国際法にのっとり、表現の自由の権利の行使を犯罪とする法律を撤廃、もしくは改正することを当局に強く求める。
背景情報
5月以降、バーレーンは、表現、平和的な集会、結社、活動の自由の権利に対する弾圧をさらに強化してきた。
国内法は、「戦時中、虚偽あるいは悪意に満ちた情報、声明、噂を流す、あるいは敵意のある宣伝活動を仕掛けたものは、例外なく最高10年の刑を受ける」としている。
アムネスティ国際ニュース
2016年10月25日
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