イラク:イラクが再び31名の大量処刑

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2017年1月30日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:イラク
トピック:死刑廃止

1月22日、イラクは31名に死刑を執行したと発表した。治安という名を借りた露骨な人権無視であり、死刑の誤った適用にほかならない。31名は2014年、ディスクリートの軍駐屯地で起きた軍事教練生1700人の殺害事件に関わったとされる。自称「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

処刑された者らは、取り調べのあいだ拷問により自白を強要されたとされ、裁判では、重大な誤りを残したまま短時間で死刑が宣告された。イラクが不公正な裁判で大量の死刑囚を作り出し、処刑を行ったのはこの半年で2度目である。最も残虐で非人間的、人の尊厳を傷つける死刑は、暴力と破壊の連鎖を生むだけだ。

アムネスティは首尾一貫、2014年の大量殺害をはじめとしたISの残虐行為を、最も強い表現で非難してきた。ISによる犯罪の犠牲者が、正義と真実を求める権利を有するとしても、不当な拷問や裁判、大量処刑が正義であるわけがない。イラク当局は直ちに、死刑廃止を視野に入れて死刑執行を停止すべきである。

アムネスティ国際ニュース
2017年1月23日

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