- 2018年1月24日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:フィリピン
- トピック:
証券取引委員会は、オンラインの報道機関ラップラーが、憲法とアンチ・ダミー法(外資による国内企業の買収を規制する法律)に違反したとして、同社の登録を取り消した。
しかし、ラップラー社の説明によると、オミダイア・ネットワーク(米eBay創業者ピエール・オミダイア氏が設立した団体)から資金を受けてはいるが、純然たるフィリピンの企業だ。現在、同社は控訴手続き中だが、今後も業務を継続するという。
登録取り消しの背景には、時の権力の責任を果敢に追及してきた報道機関の口を封じる狙いがある。政府は、直ちにこの決定を取り消すとともに、報道の自由に対するいかなる規制もやめるべきだ。
ラップラー社が舌鋒鋭く攻撃してきた一つが、政府の麻薬犯罪への対応だった。その結果、同社は、政府支持者だけではなく、ドゥテルテ大統領からも嫌がらせを受けてきた。
政府がやるべきことは、麻薬捜査における貧困層の殺害など違法行為の徹底捜査であり、メディアを沈黙させることではない。
アムネスティ国際ニュース
2018年1月15日
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