- 2019年7月18日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:フィリピン
- トピック:
国連人権理事会は、「麻薬撲滅戦争」で数千人の死者を出しているフィリピンの危機的な人権状況を監視し報告する決議を採択した。
ドゥテルテ政権の下での超法規的処刑などで家族を亡くした遺族や、政権に立ち向かってきた数多くの市民には、画期的な決議と言える。決議には、国際社会は重大な人権侵害が続く同国の人権状況に目を背けるわけにはいかないという強い意思が込められている。
これまでフィリピンでは、ドゥテルテ政権下での人権侵害の加害者が裁かれてこなかった。今回の決議は正義と責任追及に向けた重要な一歩となる。
アムネスティは、フィリピンに対し国連人権事務局に協力し、超法規的処刑などの人権侵害に歯止めをかける対策を緊急に講じるよう強く求める。さもなければ、人権理事会はさらなる行動に出るだろうし、政権への圧力は、強まるだけである。
背景情報
決議は、賛成18票、反対14票、棄権15票で可決された。
決議の背景には、これまでアムネスティを含む国内外の市民団体がこの数年、政権下の人権状況の調査と報告を求めてきたことがあった。
報告書は、国連人権高等弁務官事務所が作成し、人権理事会の第44会期に提出され、議論される。
アムネスティ国際ニュース
2019年7月11日
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