アルゼンチン:人工中絶合法化 歴史的快挙

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2021年1月 7日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:アルゼンチン
トピック:女性の権利

© Amnesty International Argentina
© Amnesty International Argentina

アルゼンチン議会上院は12月30日、妊娠14週目までの人工妊娠中絶を認める法案を可決した。アルゼンチンの歴史的快挙であり、中絶の権利を求めて数十年間、運動してきた人たちの勝利だ。同法の成立により、望めば合法的で安全な中絶手術を受けられるようになる。アムネスティは今後、中絶を希望する人たちが、法律通りに安全な手術が受けられるかどうかを注視していく。

この法案は党派を超えた支持を得て、賛成38、反対29、棄権1で可決された。女性や生殖能力を持つ人が、正しい情報に基づき人工妊娠中絶について自己決定する権利を認めるものだ。同法により国は、公衆衛生と人権の両面でその義務を果たせるようになった。

アルゼンチン議会における法案可決と、長年、権利獲得のために闘ってきたアルゼンチンの女性たちの努力は、他の国で中絶の合法化を求めて闘う人たちにとっても励みとなる。

法律の骨子は、次の通りだ。

  • 妊娠14週目までの人工妊娠中絶を法的に認める。
  • 母体が危険な状態にある場合と強かんによる妊娠の場合は、15週目以降の中絶も認める。
  • 中絶手術は、申し込みから10日以内に受けることができる。公的あるいは民間の保健制度が適用される。
  • 16歳以上は、中絶を受けるか否かを判断し手術内容に同意する能力を十分備えている。13歳から15歳までは、健康と生命に重大なリスクが伴う手術方法を用るのでなければ、判断・同意する能力・成熟度を持つと推定される。
  • 医療従事者は、中絶希望者に誠実に接するととともに、守秘義務を課される。
  • 中絶手術を遅滞、拒否、妨害する医療従事者は、処罰の対象となり、医療免許を失う。

中絶を合法化している国は世界で50カ国を超えるが、アルゼンチンはその仲間入りを果たした。

アムネスティ国際ニュース
2020年12月30日

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