- 2026年6月24日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:英国
- トピック:表現の自由

英国政府は16歳未満の児童・青少年によるSNS利用を禁止することを決定した。
この決定は、診断は正しいが処方箋が間違っているという典型例だ。
多くの子どもたちがオンライン上で深刻な危害にさらされていることを英国政府が認識しているのは正しい。あまりにも多くのソーシャルメディア企業が、しばしば子どもの福祉やプライバシー、権利を犠牲にしてまで、子どもを長く引き留めることを優先した製品やビジネスモデルを構築してきた。
問題は子どもたちがSNSを利用していることではなく、ソーシャルメディア企業が設計上安全でないプラットフォームを構築していることにある。16歳未満の利用を禁止することは、そもそもリスクを生み出している企業やシステムに対処するのではなく、子どもたちを問題として扱ってしまう危険性がある。
若者たちはオンライン上で安全であるべきだが、同時に権利も持っている。SNSは子どもを危害にさらしかねない一方で、多くの若者にとっては、学び、友人とつながり、支援を得たり、関心のある社会問題について仲間と連携し、自らの声を届ける場でもある。
SNSプラットフォームが子どもに害を及ぼしているという診断を下したのであれば、その解決策はプラットフォームを規制することであり、子どもを排除することではない。設計上の問題をアクセス禁止で解決することはできない。
子どもの安全に対する責任は、何よりもまず、こうしたプラットフォームを構築し、そこから利益を得ている企業が負うべきだ。政府は、子どもの個人データを利用した過度な分析や、依存を招き行動を誘導するような設計への対処に力を注ぐべきだ。
子どもたちは、現代のデジタル生活に参加するために、プライバシーを犠牲にする必要はない。監視の上に成り立つビジネスモデルに対処し、子どものデータを保護し、利益よりも安全を優先させる強力な規制が必要だ。
背景情報
英国のキア・スターマー首相は、2026年6月15日、16歳未満のソーシャルメディア利用を全面的に禁止すると発表した。禁止措置の対象は、スナップチャット、ティックトック、ユーチューブ、インスタグラム、フェイスブック、Xなどで、2027年に発効する見込みだ。
アムネスティは、標準的に組み込まれている行動分析、利用者の好みや行動履歴に過度に対応したレコメンデーショシステム(おすすめコンテンツの表示)、自動再生、無限スクロールなどの行動を誘導する設計に対する制限を含め、強力かつ実行可能なプラットフォーム規制と、オンライン上の子どものプライバシーと安全に対するより強力な保護を求めている。
アムネスティは調査で、プラットフォームの設計がどのようにして子どもを危険にさらすおそれがあるかを明らかにしてきた。2023年の報告書『Driven into Darkness』では、ティックトック「For You(おすすめ)」は過度に個別対応化しており、メンタルヘルスに少しでも関心を示した若い利用者を、うつ的な思考や自傷行為、自殺を美化・助長するコンテンツなどの有害なコンテンツの「深み」へと急速に引き込む可能性があると指摘した。
アムネスティ国際ニュース
2026年6月15日
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