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オーストラリア:ナウル収容所 終わりなき人権の危機

2012年11月30日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:オーストラリア
トピック:難民と移民

オーストラリアのナウル収容所。(c) AFP/Getty Images
オーストラリアのナウル収容所。(c) AFP/Getty Images

オーストラリア政府は、庇護希望者への保護義務を完全に放棄している。そのため、見えない状況、違法な拘禁、非人道的な環境など悪しき要因が重なり、ナウル島の収容所の状況はますます悪化している。

アムネスティ・インターナショナルは11月19日からの3日間、ナウル収容所を視察し、この施設がいかに劣悪で、設備が整っていないかを知った。この収容所には、387人が5列のテントに押し込められ、身体的、精神的な疾患に悩まされる毎日を送っている。激しい雨が降る過酷なモンスーンシーズンの到来で、雨漏りがするテントには、重苦しい空気が垂れ込めていた。

ナウルの状況は座視できない。庇護希望者をこの最悪の環境に違法かつ恣意的な拘禁は、非情で下劣、およそ人を人として扱っていない。

庇護希望者には何の情報も与えられず、突貫で設置された仮の収容施設に入れられた。このような悲惨な環境で苦しむ人びとに対する配慮はまったくなく、先行きの不安が立ち込めていた。

拘禁されている人びとの話を聞く最終日は、豪雨だった。敷地内は洪水になり、テントは雨漏れがして、一人の男性の靴はテントの中の濁流に流されてしまった。撮影許可を得ていたにもかかわらず、豪雨のため写真が撮れなかった。

オーストラリア政府による全件収容主義の下で、庇護希望者は収容所を出るまでに5年待たねばならないかもしれない。このニュースは、彼らの苦痛に追い打ちをかけた。一人の男性は実際、この21日に自殺未遂を起こしている。

アムネスティはオーストラリア政府にナウルへの移送を直ちに中止するよう求めている。庇護希望者をナウルに拘束することは庇護申請に対する処罰としか考えられないからである。

既にナウルに収容されている人びとには、審査を直ちに開始し、専門家委員会により提起された移動の自由が認められなければならない。そうすれば少なくとも先行きの不安はある程度緩和され、表面上だけでも普通の生活を送ることができるだろう。

ナウルやマヌス島において域外審査を行えば、想像を絶する過酷な状況から逃れてきた弱者を、劣悪な収容所へ追いやるだけである。

またアムネスティはこれまでの人道主義的成果を切り捨てる連立政権の提案に強い懸念を持っている。庇護希望者のオーストラリアへの危険な航海を思いとどまらせる唯一の方法は、実現可能な選択肢を与えることである。これは、オーストラリアが人道主義的成果をあげてきたように、隣国が難民の権利を尊重することができる体制を築くことも含む。

再度の繰り返しになるが、庇護を求めることは基本的な法的権利であり人権である。庇護希望者の上陸を違法だとするのは、まったくの過ちである。

アムネスティ国際ニュース
2012年11月23日

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