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イエメン紛争を助長するサウジへの武器輸出をやめよ

2016年2月29日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:
トピック:武器貿易条約

© AFP/Getty Images
© AFP/Getty Images

武器貿易条約(ATT)の履行状況を協議するATT締約国臨時会合が2月29日、ジュネーブで開かれる。ATTの成立に向けて活動してきた人びとは、同会合に出席する国々に対して、条約の趣旨に反するサウジアラビアへの武器販売の停止を要求している。サウジアラビアは、これらの武器をイエメンの市民の殺傷に使用してきた可能性がある。

国際キャンペーン「コントロール・アームズ」は2月26日付のレポートで、2015年に、ドローン、爆弾、魚雷、ロケット兵器、ミサイルなど総額250億ドル以上にのぼるサウジアラビアへの武器輸出を認め、販売してきた国として次の国々を挙げた。フランス、ドイツ、イタリア、モンテネグロ、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、そして米国である。現在サウジアラビアとその連合国は、イエメン国内を空爆と地上戦にこれらの武器を使用し、重大な人権侵害を引き起こし、戦争犯罪に当たる可能性のある行為を行っている。

ATTは、戦禍の軽減を目指して導入された、武器取引に関する新しい世界ルールである。戦争犯罪や深刻な国際法違反行為に使用される恐れのある地域への武器の移転を禁じている。

上に挙げた11カ国はいずれも、ATTを批准または署名した国である。29日の会議には、これらの国々も出席する。この会議では、ATT事務局の予算や実務事項などが話し合われる。

「11カ国は武器を提供して、イエメン住民への爆撃や殺害、(包囲による)飢え作戦に加担している」と、コントロール・アームズのイエメン調査員ナワル・アル・マガフィさんは語った。マガフィさんは最近、空爆後のイエメンに入った。

「イエメン住民の惨状をこの目で見た。サナアでは、がれきの下から死体が引き出され、ハジャーでは、空爆された水処理施設で死体が散乱していたし、結婚式場が葬儀場に変わってしまった」と彼は語る。

「イエメンは、対話による和解が必要だ。市民は爆弾ではなく人道援助を必要としている。それなのにこれらの国は、戦争の拡大に加担し、意図的に市民を爆撃する残酷な政権を支援している。これは文字通り犯罪だ。加担した国は、責任を問われなければならない」

マガフィさんは今回のATT会議にも出席する予定だ。

コントロール・アームズはATT締約国に対し、イエメンの悲惨な状況を会議の議題に加え、同国に対して使用される恐れが極めて高いサウジアラビアと連合国への武器輸出を即刻停止するように要求している。

英国、フランスなどは、ATT成立に主導的役割を果たしてきたにもかかわらず、今は戦禍を減らす取り組みを骨抜きにし、サウジアラビアに特に殺傷力の高い武器を供給している。なんとも憤りを禁じ得ない。

これらの武器が住宅街や市街を攻撃している明らかな証拠がある。この1年足らずでおよそ3万5千人が死傷し、250万人以上が家を失った。もうたくさんである。

イエメンが戦火で燃える最中のATT会議で空費は許されない。各国は重大なATT違反行為を取り上げなければならない。サウジに武器を供給している国はイエメンの住民を惨禍にさらして巨額の利益を得ることをやめ、今後はATTが定めた規定を厳守すべきである。

※武装勢力フーシ派も人権侵害を行っており、国連専門家によればこうした武器がフーシ派に流れているようだが、信頼できるデータがないため、コントロール・アームズのレポートではその件は取り上げられていない。

アムネスティ国際ニュース
2016年2月26日

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