ミャンマー(ビルマ):75歳の編集者ウィンティンを、今すぐ釈放せよ

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2005年7月 7日
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:危機にある個人
 アムネスティ・インターナショナル、国際ペンクラブ、国境なき記者団(RSF)は本日、ビルマ(ミャンマー)の軍事政権である国家平和発展評議会(SPDC)に対し、同国の編集者であり国民民主連盟(NLD)顧問であるウィンティンを即時無条件に釈放することを強く求めた。彼は16年前の1989年7月4日に逮捕され、20年の禁固刑に処せられた。ビルマにおける、もっとも長期の良心の囚人である。

 刑務所内でウィンティンは模範囚であるため、3週間後に一時釈放の資格があるはずである。彼を含む多くの人びとが司法の乱用の犠牲になっており、彼らはそもそも収監されるべきではなかった。当局は彼らを即時無条件で釈放すべきである。

アムネスティ・インターナショナルとRSFは、ウィンティンの釈放を求める陳情書をパリおよびロンドンのミャンマー大使館に届けた。同様の陳情書を、香港駐在の同国外交官にも送る予定である。

ウィンティンは、当局の政治に対して平和的に異を唱えたことを理由に、過去16年間刑務所に捕らえられたままである。その間、公正な裁判を受ける、文章を書く、人間的な扱いを受ける権利などの基本的人権を奪われ続けている。彼の獄中生活は、表現の自由という権利を平和的に行使することを封じ込めるために、いかにビルマの司法制度が乱用されているかを如実に示すものである。

 ウィンティンはNLDで指導的立場にあったために投獄されたが、ビルマの刑務所での人権侵害の実体を国連に通報しようとして、さらに刑期を延長された。刑務所内での書物の所有を禁じており、当局はまた、雑誌や詩を創作して刑務所内に回覧したかどで彼を起訴した。ウィンティンの健康状態は、刑務所内での扱いによって悪化している。刑務所では、拷問を加えたり、適切な医療措置を行なわなかったり、軍用犬用に作られた小屋に布団もなく、また長期にわたり食事と水を与えずに監禁するなどの扱いが行なわれている。

背景

 ビルマ(ミャンマー)の1350人以上の政治囚のなかには、表現の自由の権利を平和的に行使したために罰せられた良心の囚人が数多くいる。彼らの中には、当局の許可なく冊子をコピーしたり、国外で出版された書物や政治雑誌を所持したりしたために罰せられたという人もいる。ウィンテインは、学生の政治囚だった人に、外国のジャーナリストに拷問の話をするよう頼んだ、という容疑で有罪とされた。多くの囚人が高齢化し健康を害している。あるいは、あまりにも長期の刑期を課せられて、70歳代や80歳代になるまで釈放されそうにない。当局はなおも政治活動家を次々と逮捕、隔離監禁しており、弁護士への接見やしかるべき法的手続きを拒み、政治囚や活動家たちを虐待し続けている。

ウィンティンおよび他のビルマ(ミャンマー)の良心の囚人の釈放を求める陳情書に、ウェブ上で署名ができます。

日本語
http://www.amnesty.org/actnow/myanmar/myanmar_jpn.htm
英語
http://www.rsf.org/article.php3?id_article=2059

ビルマ(ミャンマー)の他の囚人のケースや、ウィンティンの収監に関する情報を調
べるには、
http://web.amnesty.org/library/eng-mmr/index

アムネスティ国際発表ニュース
(2005年7月1日)
AI Index: ASA 16/021/2005