ミャンマー(ビルマ):軍事政権の本音が出た反政府活動家14人への過酷な判決

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2008年11月11日
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:危機にある個人
2007年に反政府デモに参加したとされる少なくとも14人の反政府活動家に対して、本日それぞれ65年の刑が下されたことに対し、アムネスティ・インターナショナルは、これはビルマ(ミャンマー)の軍事政権が同国の人権弾圧に対する国際社会の批判を無視しているという強力な証拠であると述べた。

「いわゆる『民主化へのロードマップ』を展開する最中に、昨年のデモで平和的に意見を表現したにすぎない反政府活動家に対し、ビルマ政府は65年の刑を言い渡した。これは軍事政権の真の意図を明らかにするものだ」とアムネスティのビルマ調査員ベンジャミン・ザワッキは語った。

判決を受けた人の中には、(コウジミーとしても知られている)ミンザヤ、チョウミンユウとコウジミーの妻ニラーテインの3人が含まれていた。彼らは20年前にビルマで民主化運動の原動力となった、88年世代学生グループのリーダーである。

これらの判決は、彼らが2007年のデモ(「サフラン革命」)に参加したことに関連している。これ以外の罪状はわかっていない。

この3人以外に、ビルマのブロガー(Blogger)、ネイポウンラも含まれていた。彼は軍事政権トップであるタンシュエ上級大将を自分のブログの中で侮辱したとして、その他の行為に関連した罪とともに、20年6カ月の刑を言い渡された。現在ビルマでは、2100人を上回る数の政治囚が投獄されている。

「同国の新憲法と2010年に予定されている選挙は、紛れもなく住民の政治参加を促そうとする取り組みであるとビルマ政府は主張しているが、今回のような厳しい判決に、反政府意見を容認しない同政府の姿勢が顕著に現れている」とベンジャミン・ザワッキは述べた。

さらにベンジャミン・ザワッキは「これらの判決と現在進行中の裁判は、ビルマ政府が同国の人権状況を改善し、住民の政治参加の機会を推進するという国連への約束を果たすだろうという期待を裏切るものである。同政府は抑圧姿勢だけをあらわにしている」、と述べた。

背景状況

本日、判決を受けたとされる反体制活動家は次の14人である:ミンザヤ、チョウミンユウ (別名コウジミー)、ニラーテイン, ミイミイ、ゾウゾウミン、タンティン(別名チイタン) 、ザヤー(別名カラマ)、アンブウェチョウ、チョウチョウトウェ(別名マーキー)、 パネートトゥン、 テッゾウ、マーマーウー、サンダーミン(別名シュウェ)、 テッテッアウン。

労働活動家のスウスウヌウェも、12年6カ月の刑を受けた。

この他、著名な反体制活動家ミンコウナイン、テイチュウェとココジーをはじめとする88年世代学生ループの23人のメンバーが、現在ビルマで裁判にかけられている。近いうちに彼らにもさらなる刑が科されるものと予想される。
アムネスティ発表国際ニュース
2008年11月11日

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