トルコ:すべての子どもに権利を!

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2010年12月15日
国・地域:トルコ
トピック:子どもの権利
2006年以来、下は12歳をはじめとする何千人ものトルコの子どもたちが、デモに参加した容疑で「反テロ」関連法の下に起訴されている。これらのデモは、クルド民族の人びとが直面している問題を訴えるもので、しばしば警察との暴力的衝突を伴うものである。

逮捕後には、多くの子どもたちが成人用の拘留施設に、拘留の記録もとられず、家族や弁護士に連絡する手段も与えられず、拘留されている。多くの場合、起訴された子どもたちは公判前に拘留され、その期間は数カ月から1年以上にわたる。拘留期間中、このような子どもたちは、しばしば教育も受けられず、医療機関へのアクセスも許されず、余暇を楽しむ活動もできない。また、多くの子どもたちが、逮捕期間やその後の拘留中に、虐待や拷問を受けたと報告している。

今年初め、トルコ政府は、単にデモに参加した容疑だけで捕まえられた子どもたちが「反テロ」関連法で起訴されるのを防ぐため、法律を改正した。こうした改正の結果、「反テロ法」で有罪とされたすべての子どもは無罪に、他の法律で起訴されたすべての子どもは成人用の特別重罪刑事裁判所ではなく子ども裁判所で裁判を受けるようになる。

このような積極的な変化の一方で、裁判所が子ども裁判所への裁判の移行を滞らせているため、依然として釈放されていない子どもたちが存在する。また、いくつかの地方行政区には子ども裁判所が足りないため、多くの子どもたちが成人用の裁判所で裁判を受けることになる可能性がある。

成人同様の手続きにより子どもを起訴することは、子どもの権利条約やトルコの子ども保護法に違反する。国際人権基準とトルコの国内法を遵守し、現行の未成年に関する司法制度を履行することを、トルコ当局は保証しなければならない。

アムネスティ発表国際ニュース
2010年11月22日

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