- 2011年3月16日
- 国・地域:バーレーン
- トピック:変革を求める中東・北アフリカ
目撃者は、バーレーンの機動隊と私服の治安部隊が、南部のシトラやマアメエル(Ma’ameer)において、デモ参加者に対して散弾銃、ゴム弾、催涙ガスを用いたとアムネスティに証言した。複数の救急車の運転手が、負傷者に近づこうとしたところを機動隊に警棒で襲撃された。
ある目撃者がアムネスティに語ったところによると、機動隊は、負傷者の多くが運ばれたシトラ診療所への道を封鎖した。一方で、負傷者は何の支援もないまま道に横たわったままであった。中心地の電力供給は停止された。
「バーレーン政府は治安部隊を直ちに抑制し、過剰な武力行使を止めなければなりません。また、サウジアラビア政府も、この事態に加担したと見られたくなければ、同様にバーレーン政府に対して要請すべきです」と、アムネスティの中東・北アフリカ部長マルコム・スマートは語った。
「今回の事態に関わるすべての関係者は、これ以上の人命の喪失を防ぐために、自制をもって行動しなくてはなりません。」
反政府デモが改革を求め続ける中、バーレーン国王が3カ月の非常事態を宣言した。銃撃はこの直後に起こった。
「今日の銃撃と、負傷者に対する治療妨害について私たちが得ている報告は、ひどく懸念すべきものです。これらの報告は、2月に警察によって抗議行動者が殺害され、14日、サウジアラビアの部隊とアラブ首長国連邦警察がバーレーン政府を支援するために投入された後の出来事として、まさに憂慮すべき方向に事態が向かっていることを示しています」と、マルコム・スマートは述べた。
アムネスティは、銃弾を受けた後にシトラ診療所で男性一人が死亡したことを確認している。
病院関係者および目撃者は、数百人が負傷していると認めているが、衝突の際の過剰な武力行使が原因かどうかは不明である。
15日早朝の報道によると、サウジアラビアの兵士が1名、抗議行動者との衝突後に殺された。
「国王による非常事態宣言は、他の多くの国々で起こっているように、弾圧と人権侵害の隠れ蓑として利用されてはなりません」とマルコム・スマートは述べた。
「過剰な武力行使、違法な殺害、その他の深刻な人権侵害に加担したものは、責任を負うべきであり、国王および政府はその責任を問う義務があるのです。」
アムネスティ発表国際ニュース
2011年3月15日
関連ニュースリリース
- 2019年3月19日 [国際事務局発表ニュース]
バーレーン:他国の大統領批判で有罪 - 2017年4月28日 [国際事務局発表ニュース]
バーレーン:国連審査を前に手段選ばぬ弾圧 - 2017年2月22日 [国際事務局発表ニュース]
バーレーン:民衆蜂起から6年 続く抑圧 - 2017年1月18日 [国際事務局発表ニュース]
バーレーン:6年ぶりに死刑執行 人権の大きな後退 - 2016年11月 2日 [国際事務局発表ニュース]
バーレーン:表現の自由への弾圧 ツイートで投獄の恐れ