- 2012年2月 6日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:シリア
- トピック:変革を求める中東・北アフリカ
ロシアと中国が、すでに弱体化しているシリアの決議案に対し、拒否権を行使した。シリア国軍が、反体制派の拠点となっているホムスの居住地区に大規模な攻撃を行い、多数が死亡した翌日のことである。両国のこの対応は、シリアの人びとに対する冷酷な、背信行為である。
「ロシアと中国による拒否権の行使は、無責任極まりないというしかありません」、アムネスティ・インターナショナルのサリル・シェティ事務局長は述べた。「すでに実効性が弱まっている決議案の採択を妨げたというのは、信じられないことです」
「ホムスの人びとが苦しんでいる姿を、世界中の人びとが目撃しました。その翌日に起きた、両国のこの決断は大変衝撃的なものです」
2011年3月にシリアで暴動が始まって以来、安保理は同年8月に人権侵害を非難する議長声明を出した以外は、同国の危機に対する行動を起こしていない。
アムネスティは、国際刑事裁判所にシリアの事態を付託するとともに、シリアへの包括的な武器禁輸を課し、バシャール・アル・アサド大統領を含む政府高官の海外資産を凍結するよう、安保理国に圧力をかけ続ける。
アムネスティ発表国際ニュース
2012年2月4日
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