ミャンマー(ビルマ):当局は暴行の危機にある人びとを守れ

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2013年3月29日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:地域紛争

ビルマ(ミャンマー)で仏教徒とイスラム教徒の衝突により数名の死者が出たようだが、ビルマ政府は暴行の危機に瀕した人びとを、直ちに保護すべきである。

3月20日、マンダレー管区の都市メイッティーラの、イスラム教徒が経営する貴金属店で口論があった後、イスラム教徒と仏教徒の間で激しい衝突が起こった。

地元筋によると数名が死亡した。また、市内ではモスクや政府関係の建物が破壊され、広範囲にわたり公共の建造物や施設が損傷を受けた。

2012年6月に衝突が起こったヤカイン(アラカン)州のように、ビルマのいくつかの地域では、イスラム教徒と仏教徒間の緊張が高まってきている。

衝突に関するこうした最新の報告は、2つの宗教の信者間の緊張が国内の他の地域にも広がっていることを示しており、懸念がつのる。このような危機にある人びとを保護するために今すぐ対策をとらなければ、暴動が悪化する危険性が現実問題としてある。

責任を負うべき者の責任を問うよう、即座に中立な立場で今回の衝突を調査すべきである。

この事件の後、警察官が配置され、外出禁止令が発令されている。

2012年6月にヤカイン州で仏教徒とイスラム教徒の間で起きた衝突では、多数の死傷者を出し、広範な破壊行為と立ち退きが起こっている。両者とも暴行を受けたが、マイノリティであるロヒンギャなどイスラム教徒に多数の犠牲者を出した。

ビルマ政府は人びとを保護し、その住居や生活を守る責任がある。その一方で、すべての集団を差別なく保護することを保証しなければならない。

暴力の悪循環の繰り返しは、絶対に避けなければならない。

ヤカイン州の仏教徒とイスラム教徒間の衝突事件を調査するために、政府から任命を受けた委員会が2012年8月に設置された。その報告書はビルマ大統領に提出され、3月末日に公表されることになっている。

アムネスティ国際ニュース
2013年3月21日

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