- 2013年4月25日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:エルサルバドル
- トピック:性と生殖の権利
エルサルバドルではどんな場合でも人工妊娠中絶は違法だ。 © Amnesty International
エルサルバドル当局は重病の妊婦に、すぐさま救命医療を施すべきである。
医師たちによれば、このまま妊娠状態が続けば、この女性は命を落とすかもしれないという。しかし、必要な処置が取れない。というのも、中絶を全面的に禁じているエルサルバドルでは、中絶手術をすると起訴されかねないからである。
ベアトリスさん(22歳)は妊娠4カ月半で、全身性エリテマトーデスや腎臓病など、さまざまな重い病を患っている。
医師はまた、胎児はその脳と頭蓋の大半を失っており、出産前に死亡するか、出産しても数時間から数日間の命だろうと判断している。
病院は国に対しこの患者が必要とする処置を1カ月以上も前に申請したが、まだ承認はおりていない。
刑法では、中絶を受ける者、施術する者には長期に投獄を課すことができる。そのため、医師もベアトリスさんも投獄のリスクを背負っている。
彼女の容態は絶望的で、これ以上待てない。なのに、その生死は当局の決定しだい。治療の遅れは残酷行為そのものだ。国には患者が緊急治療を受けられるようにする義務がある。
ベアトリスさんには1歳半の息子がいる。妊娠する以前から病気を抱えていたが、治療により病状は管理されていた。しかし、妊娠で病状が悪化し、今、医療の助けを強く必要としている。
彼女は窮状を最高裁に訴えており、最高裁はその医療要請を目下考慮中である。
ベアトリスさんは今、命の危機に瀕している。緊急に必要な手術を否定され、血も涙もない非人道的な対応に苦悩しているのだ。最高裁は緊急に対応してほしい。
アムネスティ国際ニュース
2013年4月17日
緊急アクション(緊急行動)
▽FAXまたはメールで、エルサルバドル政府当局に対しベアトリスさんを救うよう、アピールしてください。(英語のサンプルレターも用意していますので、簡単にご参加いただけます)
母体が危険な妊婦 堕胎許可出ず
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