ミャンマー(ビルマ):囚人釈放は茶番 続く抑圧

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2014年10月15日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:危機にある個人

ビルマ当局は10月7日、約3000人の囚人を恩赦で釈放すると発表したが、活動家は1人も含まれていない。(C) AFP/Getty Images
ビルマ当局は10月7日、約3000人の囚人を恩赦で釈放すると発表したが、活動家は1人も含まれていない。(C) AFP/Getty Images

ビルマ(ミャンマー)政府は10月7日、約3000人の囚人に恩赦を与え釈放すると発表したが、まったく中身のない政治的パフォーマンスに過ぎない。一方で自分の意見を表明しただけで拘禁されている多くの活動家ら良心の囚人は1人も釈放される予定はなく、表現の自由を制限する状況は何も変わっていない。

今回の恩赦の発表は、11月の始めに同国で開催されるASEAN(東南アジア諸国連合)サミットを踏まえた、見せかけの演出に過ぎない。

当局は相変わらず抑圧的な法律を利用して、非暴力に抗議活動をする人びとを標的に反対意見を封じてきた。アムネスティ・インターナショナルでは人権活動家や土地の権利を求めて活動する人びと、ジャーナリスト、政治活動家などが意見を表明しただけで収監され過酷な状況に置かれている情報を今でも受け取っている。

この人たちが釈放されない限り、今回の恩赦も同国の人権状況の改善には、何の意味も持たない。

背景情報

テインセイン大統領は2013年7月15日、ロンドンの独立政策研究所での演説で、同年末までに国内の良心の囚人をすべていなくなるようにすると公約した。しかし、一連の大統領による恩赦にもかかわらず、年末になっても良心の囚人は収監されたままだった。それどころか、その後も新たに収容される例が後を絶たない。

アムネスティ国際ニュース
2014年10月7日