ミャンマー(ビルマ):記者の起訴 報道の自由に一層の打撃

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2018年7月18日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:

ヤンゴンの裁判所は7月9日、ロイター通信のワロウン記者とチョーソーウー記者を国家機密法違反の容疑で起訴することを決定した。報道の自由にとって最悪の決定だ。このあまりに政治的で茶番といえる起訴は、この国の報道の独立性に深刻な打撃となる。

両記者は、ラカイン州北部のミャンマー国軍の軍事行動を取材していた昨年12月、ヤンゴンで逮捕された。軍事行動では、ロヒンギャを標的にした、強制立ち退き、違法な殺害、強かん、拷問、村落の焼き打ちなど、数多くの人道に対する罪が犯されたことが指摘された。

ワロウンさんとチョーソーウーさんは、事実を明らかにし、権力側の責任を問う、という記者としての当然の活動をしていたにすぎない。国家機密法は、そのあまりの厳格さに国内外から多くの非難を受けてきた。政府はその法律を今回も適用し、報道を含む批判の声を黙らせようとしていることは明確だ。他のジャーナリストにとっても他人事ではない。

ここ数年、進展があった報道の自由の後退を示すさらなる兆候であることも懸念される。この国での報道活動では、脅迫を受けるだけでなく投獄されることも、日常的に起こりうることになってきた。

報道の独立と表現の自由の権利は、守られなければならない。 まずは、今回起訴された2人を、即時、無条件で釈放すべきだ。

アムネスティ国際ニュース
2018年7月9日

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