ミャンマー(ビルマ):また記者の逮捕 報道の自由の危機

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2018年10月12日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:

報道の自由に対して圧力が激化する中、イレブン・メディアの記者3人が10月10日、逮捕された。

繰り返される報道の自由への挑戦である。国に批判的な報道に対する当局の反応は、日に日に過敏になっている。3人は即時、無条件に釈放されるべきである。

ナーイーミンさん、チョーゾーリンさん、ピョーウェーウィンさんは、ヤンゴン地域政府の財政を批判する記事を書いたことが、民衆に恐怖や不安を与える内容の出版などを禁じた刑法505条に違反しているとして逮捕された。この罪で有罪になると最高2年の刑が言い渡される。

刑法505条は表現があいまいなため当局の拡大解釈を許し、人権活動や表現の自由の抑圧によく適用される。今回の逮捕は、行政に疑問を投げかける記者に対する当局の警告となった。

記者は、政府の責任を問い、市民に知らせるという重大な役割を担っている。当局は、報道活動をする記者を投獄するのではなく、社会の恐怖心あおる抑圧的な法律を廃止すべきである。

背景

ミャンマーではここ数年、報道の自由や表現の自由をめぐる状況が再び悪化している。

2016年、イレブン・メディアが、ヤンゴン地域首相が関わる問題を報じて、関係者2人が、電気通信法の名誉毀損罪の容疑で取り調べられた。

今年9月には、ロイターの記者2人が国軍のロヒンギャ虐殺を記事にして、国家機密法違反で7年の刑を言い渡されている。

アムネスティ国際ニュース
2018年10月10日